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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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せながら
「ここのおうちは 女の子が学校から帰ってきて、お母さんにおやつをおねだりしているところにお兄ちゃんも帰って来たの ここのおうちは泣いている赤ちゃんをお母さんが抱っこしてあやしているの ここのおうちはね お父さんがお仕事お休みで子供とお庭でボール遊びしてるの ・・・それからね・・・ここのアパートの部屋では・・・学校から帰ってきた女の子が・・・誰も居なくてね・・・」
それ以上は、言葉が続かなかったけど、僕は、その時、ななのちゃんの家庭環境を一瞬見えたような気がしていた。
「そうか いろんなことを考えながら描いているんだね だから、絵の中の街が生きているんだ 上手だよ」
「そう シュウ君のために 一生懸命 描いているんだよ」と、照れくさそうに絵に向かっていた。
「ななのちゃん 僕のこと 友達って認めてくれたんだ」
彼女はしばらく考えている素振りだったけど、黙ったまま頭を下げて大きく頷いていた。その時から、僕とななのの触れ合いが始まったのだ。
それからは、気軽に挨拶程度は交わしてくれるようになり、僕は、時々お菓子を持って、その場所に訪れていた。
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