カメンライド
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無機質な機械の顔をしたそのカードを、ディケイドはベルトに差し込んだ。
『カメンライド ファイズ』
すると、再びその姿が書き換わっていく。
ディケイドの体の各部位に赤い閃光が形となり、やがて機械の体となる。
それは、人間と異形の共存のために戦う救世主、ファイズ。それを模したディケイドファイズと呼ばれる姿だった。
変化に警戒する可奈美に対し、ディケイドファイズはまた新たなカードを引き出す。
「付き合ってやる。十秒間だけな」
ディケイドファイズは、そう言ってそのカードを反転させ、ベルトに装填する。
『フォームライド ファイズ アクセル』
すると、ディケイドファイズの胸元の装甲が開く。パーツは上下逆さまになり、その中にある中核が露わになる。その黄色の目も深紅にそまり、メインカラーも赤から銀へ変わっていく。
ファイズ アクセルフォーム。
新たな姿に変わったディケイドファイズはそのまま、右腕に付く腕時計のスイッチを押す。
『スタートアップ』
スイッチの起動と同時に、ディケイドファイズの姿が消える。
「消えた!?」
「違う……これは、高速移動!」
驚く友奈。今ディケイドの姿は可奈美にしか見えていない。
ディケイドファイズの斬撃を受け流した可奈美は、叫ぶ。
「迅位!」
すると、再び可奈美は加速する。
可奈美とディケイド、両者は全く異なる原理で、共に超高速空間へ突入した。一瞬の中で無数の剣を響かせ、互いに肉薄、お互いに剣と剣で語り合う。
だが、先に通常の時間流に取り落とされたのは。
「うわっ!」
「可奈美ちゃんッ!?」
可奈美だった。
響に助け起こされるものの、すでに写シが切れた可奈美は、ディケイドに敗北したことを意味している。
『リフォメーション』
一方、元の姿に戻るディケイドファイズ。彼は、手にファイズエッジと呼ばれる武器を手に、可奈美へ歩み寄って来る。
「可奈美ちゃん!」
そんなディケイドファイズへ、友奈が攻め込む。可奈美と響を飛び越え、格闘技でファイズエッジを叩き落とす。
そのまま、友奈とディケイドファイズは格闘戦にもつれ込む。響もまた可奈美から離れ、友奈に加勢した。
「やるな。結城友奈。また随分とうどんをたらふく食ったとみえる」
「だから、何でそのことを!?」
ディケイドファイズは友奈の足を掴み、そのまま響とともに投げ飛ばす。
その後、ディケイドファイズは自らの頬を指差した。
「ここ。残ってるぞ」
「なっ!?」
「なぜそこで食べ残しッ!?」
ディケイドファイズの指摘に、友奈は顔を真っ赤にして頬を拭う。
そうしている間にも、ディケイドファイズは次にクワガタを
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