マゼンタの戦士
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く。
その名も。
ディメンションキック。
「があっ!」
蹴り飛ばされたケプリは、そのまま倒れるとともに爆発。
そしてその爆発は、広場から遠く離れた、見滝原大学の時計塔からも見えた。
「えっと……」
ディケイド。
全く未知の存在へ、可奈美は近づいた。
「あの……その……」
「ありがとう! すっごく強いんだね!」
可奈美の前に、友奈が回り込んだ。
彼女は笑顔でディケイドを見上げ、その手を取る。
「わたし、結城友奈! 好きな……」
「食べ物はうどん、とか言うんだろ? 結城友奈」
「え? どうしてそれを……?」
驚いた友奈が、思わず手を放している。
ディケイドはそのまま、響を見る。
「お前も、まだ色々と手を繋ぎ続けていると見える。……小日向未来はいないのか」
「未来を知っているの?」
ディケイドは響の言葉に耳を貸さず、可奈美へ目を向ける。
「そして衛藤可奈美……だいたいわかった」
「……え?」
可奈美が目を丸くするのと同時に、反射神経が訴えた。
防御態勢。
無意識に立てた千鳥が、ライドブッカーを受け止めていた。可奈美は目を大きく開きながら、その行動に驚く。
「な、何!?」
「また立ち合いやろうって、お前が言ったんだろ。相手してやる」
「「可奈美ちゃん!」ッ!」
響と友奈が、同時に割り込もうとする。
だが。
『アタックライド スラッシュ』
ディケイドは、新たなカードをベルトに装填。振り向きざまに、ライドブッカーで響と友奈を斬りつけた。
すると、刃はその切れ味を増す。あたかも剣が分裂したように、一度の刃で何度も火花を散らしている。
倒れた二人を見て、可奈美は叫んだ。
「友奈ちゃん! 響ちゃん! どうしてこんなことを……!?」
だが、ディケイドは聞く耳を持たない。
そのまま、ディケイドは攻撃回数を積み重ねていく。
一撃に数回の斬撃を入れてくる独特の剣術に、可奈美はだんだんと顔を明るくしていく。
「すごい……! 何、この剣術……!?」
見たことがない、独特な剣捌き。
可奈美はディケイドの剣を受けながら、目を輝かせた。
「でも、これならどう? 迅位!」
それは、可奈美の超加速能力。
刀使の能力の一つ。御刀に宿る力により、この世とは隔離された世界の力を身に宿らせ、異なる時間流で行動できる能力。
それは、流石に切れ味を増したディケイドの剣でも捉えることは出来ず、逆に彼の体に火花を散らし、よろめかせた。
ディケイドは斬られた箇所を抑えながら、数歩下がる。
「やるな……」
ディケイドはそう言って、新たなカー
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