マゼンタの戦士
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」
ウィザードが拳を振るう姿を見たことがない。目を丸くした可奈美に構うことなく、ディケイドウィザードは次の手を打つ。
「破壊者だ」
取り出すのは、新たなカード。先ほど使ったものと同じく、ウィザードが描かれたもの。だがそのイラストは、火ではなく、水。
『フォームライド ウィザード ウォーター』
ディケイドライバーから出現する青い魔法陣。それは頭上からゆっくりと降りていき、水のウィザードの姿へ書き換わっていく。
『スイ~スイ~スイ~スイ~』
水のディケイドウィザード。彼はさらに、次のカードを挿入した。
『アタックライド ライト』
その効力は、ウィザードのライトと同じ。
眩い光が、可奈美たちとケプリの視界を奪う。
その隙に何度も斬撃を放つディケイドウィザード。全身から火花を散らしたケプリは倒れ、そのまま転がった。
「目がっ……目があああああッ!」
「終わりにしてやる」
水から火に戻ったディケイドウィザードはドスが効いた声でそう告げる。
新たなカード。それは、ウィザードのクレストマークが描かれており、吸い込まれるようにディケイドウィザードのベルトに差し込まれた。
『ファイナルアタックライド ウィ ウィ ウィ ウィザード』
「お、お前ら! 俺を守れ!」
ケプリが、慌ててグールを召喚する。蠢く下級ファントムたちは、ケプリの命令に従い、ケプリの前に肉体バリケードをくみ上げていく。
一方、ディケイドウィザードの足元に出現する魔法陣。それは、その右足に集約していく。
そこまでは可奈美が良く知るストライクウィザード。だが、ここから先は可奈美が知らないストライクウィザード。
大股でグールたちに近づくウィザードモドキは、そのまま一気に上段蹴り。魔法陣が追いかけるように錯覚する勢いで、グールの防衛網を蹴り貫いた。
爆発と同時に吹き飛ばされるケプリ。
さらに、ディケイドウィザードがそのベルトを開くと、ウィザードの変身が解除され、もとのディケイドの姿に戻った。
「今度こそ、終わりにしてやる」
ディケイドはそう言って、また別のカードを取り出す。
今度は、ディケイドの顔にも近い紋章が描かれたカード。それを反転させ、ベルトに差し込む。
すると。
『ファイナルアタックライド ディ ディ ディ ディケイド』
ディケイド本来の必殺技。
それは、十枚のカードの形をしたエネルギーがディケイドとケプリの間に出現させた。
ディケイドは同時にジャンプし、カードのエネルギーもまた同じく上昇、ケプリまでの間の道筋となる。
「でりゃああああああああっ!」
右足を突き出した蹴り。それは、カードのエネルギーを通過するごとに威力を増してい
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