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Fate/WizarDragonknight
マゼンタの戦士
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何かの戦士が描かれた面をケプリに向け、青年は宣言した。

「変身」

 カードを裏返し、そのままカメラ型ベルトに装填。
 すると、そのベルトより、ガイダンスボイスが流れた。

『カメンライド ディケイド』

 すると、彼の周囲に半透明な人型が現れる。それが無数に重なり、やがてベルトから七枚のカード状のものが飛び出す。カード型のそれは、バーコードを思わせる配置で頭に突き刺さり、そこからピンク……否、マゼンタ色のエネルギーが全身に染み渡り、その姿の変身が完了した。

「ディケイド……?」
「なにあれ? ピンク?」
「マゼンタだ」

 ディケイドなる彼は、手を二度叩き、腰に付けられた白い板を外す。その四辺に仕込まれたパーツを展開し、それは剣の姿となる。
 剣の刃部分を左手で撫でて、ディケイドは駆け出した。

「ん? 何だお前?」

 ファントム、個体名称ケプリ。体を傾ける彼は、そのままディケイドの剣___ライドブッカーの刃を受けた。

「ぎゃあああああああっ! 何するんだお前!?」

 だがディケイドは、ケプリのその言葉を無視した。
 数回の斬撃により、火花を散らしたケプリはそのまま地面を転がる。

「ファントムなら、迷わずにこれだな」

 ディケイドは即座に、新たなカードを取り出す。そのカードに描かれた絵柄は、一目見ただけで可奈美に馴染みのあるものだと分かった。

「え!? あれ……」

 驚く可奈美。だがディケイドはそのまま、カードをベルトに差し込んだ。

『カメンライド ウィザード』

 その音声とともに、ベルトから可奈美が良く知る魔法陣が現れる。赤い炎を宿すそれは、ディケイドを通過し、その姿を変えていく。

『ヒー ヒー ヒーヒーヒー』
「ウィザードッ!?」

 響の驚愕に、可奈美も頷いた。
 間違いない。今のディケイドは、ウィザードの姿そのもの。
 だが、可奈美が見慣れたウィザードとは決定的に違う点がある。腰に付いている、ウィザードを象徴するベルト、ウィザードライバー。だがそれは、今マゼンタ色のカメラ、ディケイドライバーとなっている。
 言うなれば、ディケイドウィザードといったところ。
 ディケイドウィザードは、これまた可奈美が良く知る銀の銃剣、ウィザーソードガンを構えた。

「来い」

 ディケイドウィザードはウィザーソードガンを撫でる。逆上したケプリは、大あごを鳴らしながら攻めていく。
 だがディケイドウィザードは、優雅にケプリの逆襲を流し、逆にウィザーソードガンで斬りつけていく。

「おのれ! この魔法使い、強い!」
「魔法使い? 違うな」

 ディケイドウィザードはウィザーソードガンを撫で、振った右腕でケプリを殴り飛ばす。

「!?
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