第二話 冒険の準備その九
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「一々否定してな」
「出来ないとか無理とか」
「今の科学の知識で言う様なことはや」
「一切しないわね」
「むしろあいつはな」
ボームはというのだ。
「どうしたら出来るか実現出来るか」
「そう考えるわね」
「どんな道具でもな」
「もう魔法とか言っていいものでもね」
「この世界では魔術もあるしな」
芥川はアレンカールが魔法と言ったのでこちらの技術を引き合いに出した。
「錬金術に超能力にな」
「精霊を使う術に妖術に仙術にとね」
「呪術もある、この世界はや」
「色々な技術があるわ」
「科学はそのうちの一つや」
多くある技術のうちのというのだ。
「それに過ぎん、そしてあらゆる技術がな」
「発展の途上にあるわね」
「そしてその途上はな」
発展のそれはというのだ。
「永遠や」
「この世界に文明がある限りね」
「続く、そやからあの猫型ロボットの道具達もな」
「実現出来るわね」
「何時かはな」
それがどれだけ作品中で奇想天外に思えるものでもというのだ。
「その筈や」
「結局無理や出来へんと言うたらな」
中里は眉を顰めさせて話した。
「それでや」
「何もかも終わりね」
「ナポレオンは余の辞書に不可能の二文字はないと言うたが」
「人は出来ると思ってね」
「努力したらな」
そうすればというのだ。
「それでや」
「出来るものよ」
「そやから空想科学なんてな」
「ほんまに意味がないね」
「無駄でしかないわ、世の中無駄なもんは極めて少ないが」
それでもというのだ。
「アホな思想家の訳の分からん文章を読むこととや」
「変に小難しいものね」
「それとそんなや」
「今の科学で未来の科学をああだこうだと否定する様な」
「そんな文章もや」
例えそれが数多くの続巻が出てベストセラーになっていてもというのだ。
「無駄や」
「書くことも読むことも」
「買うこともな」
そうした行為全てがというのだ。
「何のや」
「意味もないわね」
「それでや」
中里はアレンカールにさらに話した。
「そうした文章読むよりもな」
「出来るかどうか考えることね」
「そんな文章子供の夢を壊すもんやないわ」
「子供に笑われるものね」
「そや」
そうしたものだとだ、忌々し気に言った。
「おもろない、しかも今の時点で未来を無理だと言う」
「そんな馬鹿なものやって」
「笑われてや」
「終わりね」
「夢を壊すにもそれなりの力が必要や」
「何かを壊すにはね」
「そんなアホな本に何の力がある」
こうも言った。
「全くのや」
「無力なもので」
「それでや」
「子供の夢も壊せない」
「そんな力はないわ」
そうした主張にはというのだ。
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