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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
タッグ&メカニック
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傾向があったから装甲を少しだけ削って、ちびっとだけだけど機動性が上がるようにしておいた。あとこれまだなんだけど、手甲のショットガン『マルゴル』の使用率10%切ってる。いらなくね? 外そうか?」

 リース先輩が映し出されたデータを指しながらそう言います。
 た、確かに私もあまり『マルゴル』は多用しませんし、言うとおりなんですけど……

「でも……」

「心情的には外したくない、だろ?」

「ふえ!?」

 な、なんで思ってることがばれたんでしょう……

「ISを使ってる人、特に専用機持ちはその機体に愛情に似たようなものがあるからなー。データで分かってても外せないって人は結構いるよ」

「そ、そうですか」

「ま、そう言うと思ってたから外す準備なんてなーんもしてないけどねぇ。カルラちゃん的に何か直したいところとかある?」

「今のところは特には……」

「そ、んじゃこれで終わりな」

 リース先輩は再びコンソールを叩いて今まで映し出されていたデータを全て仕舞ってコンソールを閉じました。うん、やっぱり早い。

「ちなみに銃は完全に吹っ飛んでたからこっちじゃ直せないので悪しからず。ちゃんと本国から新しいのを送ってもらえよ」

「あ、はい」

 明日朝一でやりましょう。メールなら今から送っても大丈夫かな?

「そんじゃ私は友達のIS整備があるからこれくらいで。また何かあったら言ってきてもいいよ」

「はい! ありがとうございます!」

「ただし!」

 リース先輩が人差し指をビシッ! と私に突き付けて思いっきり気持ち良い笑顔で言いました。

「今回は初回サービスでタダにしとくけど次からは何かお土産を持ってくること」

「は、はい……」

 し、しっかりしてる。

「こういうのは大事だからな。人に物を頼むときは何かお土産があったほうが物事はうまく進む。私も美味しい」

「そっちが本音ですか……」

「ま、それもある。とりあえず私たちの仕事はこれで終了。あとはカルラちゃん次第だから私の関知するとこじゃないさ。精々頑張りなよ、期待の新人(ルーキー)」

「あ……はい! ありがとうございます!」

 私がそう言うとリース先輩は手を上げてヒラヒラさせながらブースから出て行きました。
 私は『デザート・ホーク・カスタム』を待機状態に戻し、いつも通り鎖に通して首に掛けます。やっぱり戻ってくると落ち着きますね。
 その場で頭部のみ部分展開して情報を再確認……ってあれ?

「なんだろう、このデータファイル」

 預ける前には無かったはずのデータファイルが存在しています。
 ……うーん、とりあえず開いてみようかな。

―ファイルロック解除、映像を再生します―


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