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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
タッグ&メカニック
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寝てるよ。毎度アンタの無茶に付き合わされる身にもなれっての」

「あー、まあ怒るなよ。可愛い後輩のためなんだからさあ」

「それはさっきも聞いた。で? その子があんたの言う可愛い後輩?」

 綾香と呼ばれた先輩はツカツカとこちらに近づいてくると私の顔の前に自分の顔を付き合わせてきました。

「え、えっと……その……」

 わ、私は何をしたら……とりあえずお礼を言った方がいいんですかね。

「可愛いけどまだまだ甘さの抜けない顔ね。これからに期待……か」

 そう言うと先輩は顔を離してくれて右手を差し出してきました。

「初めまして。神月(かみづき) 綾香(あやか)よ」

「あ、えっと! カルラ・カストです! この度はありがとうございます!」

 その手を握り返してお礼を口にすると神月先輩は肩をすくめて……

「礼なんていいって。当然のことなんだから」

「あんたが言うな!」

 リース先輩の声に神月先輩が突っ込みを入れました。仲、良さそうですね。
 
「あのねリジー。今はただでさえ学年別トーナメントの時期で忙しいのよ? しかも何か知らないけどペア戦ってことになったせいでその調整が忙しいんだからこれ以上他の仕事は持ち込まないでよね!」

「リジー?」

 今神月先輩がリース先輩のことリジーって呼びましたね。

「ああ、それ私のあだ名。基本綾香しか呼ばないけどね。こいつあだ名つけるの好きなの」

「と・に・か・く! これ以上仕事は請けないこと! 分かった!?」

「はいはい、分かったよ」

「あ、あの……すいません!」

 私のせいでお二人が喧嘩するようなするようなことがあっては大変です。原因は私なのですから謝らないと。

「ほら、可愛い後輩もこう言ってるんだしここは大目に」

「あんたのせいでしょ!」

 神月先輩は軽く溜め息を付くと私に向き直って言いました。

「別にカストちゃんのせいじゃないからいいよ。それにオーストラリアのISを弄れる良い機会だったしね。ま、私は寝るわ。仕上げはリジーがやっといてよね」

「あ、ありがとうございます」

 神月先輩は手を振りながら整備室を出て行きました。
 いい人みたい。とやかく言いながらも最後まで手伝ってくれてたみたいだし、リース先輩に伝えるために来るまで待っててくれた。
 うん、私の中でいい人決定。

「んじゃま、私達は仕上げ終わらしちゃいますか」

 そう言うとリース先輩は『デザート・ホーク・カスタム』のコンソールを開くとキーボードを弄ってデータを空中に映し始める。
 って物凄く早い!? あっという間に全てのデータが私の目の前に映し出されていく。

「基本的には修理前と変わらずかな。盾を多用する
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