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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
タッグ&メカニック
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回る人。そして飛び回るのは怒号と聞き間違うばかりの指示と注文。さらには金属を削る音や電子音も加わり物凄いうるさい。
 学年別トーナメントが近いからでしょう。その場はかなり殺伐としたものを感じます。

「よーう、来たかー」

 その殺伐とした空気を崩すかのようにのんびりした声が後ろから掛けられました。振り向くと私の後ろには背の高い女性が立っていました。
 オーストラリア出身の整備科3年生、リース・マッケンジー先輩。私の『デザート・ホーク・カスタム』の修理・改修をお願いした人です。
 ショートカットの薄い青髪に碧眼で、身長は180cmと女性ではかなり長身の部類に入ります。
 美人にも関わらずその顔には整備のときについたと思われる油を擦った後があり、服装は私たちとは違う整備科用の灰色のジャージ。その胸元はその豊満な胸をしまえ切れないと主張するかのように大きく開かれており、谷間が余計強調されています……
 横に入っている線が赤色のため、3年生ということがより分かりやすくなっています。

「マッケンジー先輩」

「名前でいいって。同じ国出身なんだから」

「は、はい。リース先輩」

「とりあえず注文されたのは出来てる。こっち来な」

 私の先に立つとリース先輩は目的地に向かって歩き出します。この人、見た目美人なのにかなり男っぽい話し方と性格をしています。

 って、今もう終わったって言いましたか?

「でも頼んだの4時間くらい前ですよ? もう直ってるんですか?」

「百聞は一見にしかず、ってな。とりあえず見てみろ」

 着いたのは整備室の一角に置かれている一つのブース。そこでは展開された『デザート・ホーク・カスタム』が完璧に修復された状態で置かれていました。
 思わず近寄って壊れていた部分をなぞってしまいます。先ほど破壊された装甲はしっかりと作られ、今まであった細かい傷も全て直されていて初めて受け取った時と同じように輝いています。

「すごい……」

「ま、直すだけならな」

 私の意識せず出した言葉にリース先輩が答えてくれる。

「何言ってんのよ。こんな忙しい時期に他の仕事持ち込むなんてさぁ。ちょっとはウチらの苦労も考えてよね」

「あ、ISが喋った!?」

 い、今ISから声が聞こえましたよ!

「何だ、そこにいたのか綾香」

 リース先輩が声を掛けると、ISの後ろから黒髪を肩のところで切りそろえてある女性が出てきました。
 あ、なんだ。後ろに人が居ただけだったんですね。

 身長は多分160cmあるか無いかくらいでしょうか。格好はリース先輩と同じく灰色のジャージ。線の色も同じく赤なので3年生ですね。

「他の連中はどうした?」

「フィリとマヤなら疲れて仮眠室で
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