第四章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後
「勝ったらね」
「ここに戻ってきて」
「そうしてですか」
「そのうえで、ですか」
「ここで戦の話特に武勲の話をして」
そうしてというのだ。
「勝ったことを喜んで思い切り飲んで食べてくれるからね」
「稼ぎ時ですね」
「だからお酒と食材をうんと用意する」
「そうするんですね」
「そうだよ、今のうちにね」
こう言って実際にだった。
イーダは店にこれでもかという程の酒と食材を入れさせた、そして彼女が言った通りにであった。
冒険者達は店に戻るとだ、誰もがだった。
酒と料理を頼んで乾杯してから戦いのことをお互いに話してイーダ達にも話した、それはクエストの依頼を達成した時とは比較にならないまでであり。
ウェイトレスは注文と自慢話に驚いたがイーダはそんな彼女達に話した。
「これもこうした仕事をしてるとだよ」
「あるんですね」
「そうなんですね」
「そうだよ、そしてね」
店の者達にさらに話した。
「笑顔で注文を受けて話を聞くものなんだよ、こうした時は」
「戦いに勝った」
「それも生きて帰った」
「そうしたら」
「死んでも教会や復活の魔法で生き返ることが出来てもね」
それでもというのだ。
「やっぱり冒険者って何かとあるね」
「ええ、危険な仕事です」
「モンスターや賊相手の仕事ばかりで」
「戦場にも行きます」
「それでいつも矢面に立ちます」
「いつも危険と隣り合わせなんだよ」
冒険者達はというのだ。
「だから羽目を外す時は思いきり外すし」
「荒れた人達も多いですか」
「そうなんですね」
「冒険者の人達は」
「そうだよ、そうしたことをわかってね」
そのうえでというのだ。
「やるものだよ」
「こうしたお仕事は」
「冒険者の人達相手のそれは」
「そうするものですか」
「そうだよ、〆るところは〆て」
そうしてというのだ。
「笑顔でいる時はね」
「笑う」
「今みたいな時は」
「そうして相手をすることですね」
「そうだよ、じゃあどんどんね」
今はというのだ。
「注文受けて皆の話聞くよ」
「はい、わかりました」
「そうします」
「今は」
ウエイトレス達も応えた、そしてだった。
この夜は極めて忙しい時を過ごした、その後で。
彼女達はイーダが元冒険者で名うての踊り娘で魔術師魔法の使い手と聞いた。それを本人に尋ねるとだった。
笑顔でだ、こう答えたのだった。
「隠してないよ」
「そうだったんですね」
「おかみさんも冒険者だったんですね」
「そうだったんですね」
「そうだよ、縁があってこのお店をはじめてね」
そうしてというのだ。
「今はこうしてだよ」
「おかみさんですか」
「そうなってるんですね」
「今は」
「そうだよ、これも人生だ
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ