第二章
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「馬鹿な話だよ」
「そうだよな」
「勿論あたしにも言い寄る奴がいるよ」
「姐さんもいけてるしな」
「今晩どうだいってね」
「それで受けてるかい?」
「そういうお店に行きなだよ」
今度はこの返事だった。
「言うことはね」
「そうした酒場にか」
「そうした宿屋さんにね」
「この街にもあるか」
「ちょっとした街なら何処でもあるだろ」
そうした店はというのだ。
「やっぱりね」
「そうだよな」
「あんたも行きたかったら行ってきな」
戦士に笑って話した。
「お金があったらね」
「今仕事終えたばかりで結構あるぜ」
戦士はウイスキーを飲みつつ微笑んで答えた。
「いい具合にな」
「じゃあ行ってきたらしいさ」
「ところが今パーティーの仲間が依頼主と揉めててな」
仕事のというのだ。
「俺はここで留守番しててな」
「行けないんだね」
「そうさ、ここで待たないと行けないんだよ」
「だから今すぐは行けないんだね」
「行きたくてもな」
例えそう思っていてもというのだ。
「そうなんだよ」
「それは残念だね」
「ああ、まあ明日だな」
行くにしてもというのだ。
「それは」
「揉めごとが終わったらだね」
「ここに住んでる伯爵さんが依頼主だとな」
「あの伯爵さんならワイン贈ればいいよ」
イーダは伯爵と聞いてすぐにこう言った。
「あの人赤ワインが好きでね」
「へえ、そうなのか」
「それを持って行けばね」
赤いワインをというのだ。
「そうしたらだよ」
「揉めていてもか」
「結構折れてくれるよ」
「じゃあ仲間が不首尾に終わったらな」
「ワインを持って行くね」
「いいこと聞いたぜ、有り難うな」
「こうした話はすぐに入るんだよ」
イーダは戦士に話した。
「冒険者の兄さん姉さん達がひっきりなしに出入りしてるんだ」
「だったらだな」
「色々な情報が入ってだよ」
「この街のことだってか」
「そうさ」
こう戦士に述べた。
「色々話が入るんだよ」
「そうなんだな」
「だから冒険者関係の話だったらね」
「聞いてくれっていうんだな」
「一杯で教えてあげるよ」
「一杯は絶対か」
「ここは酒場だからね、ただ何杯も飲んでいいよ」
それは構わないというのだ。
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