じいちゃんの裏ノート!
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何故気付いてあげれなかったのだろう。
この間の件で記憶に矛盾が産まれ様々なことが俺の脳裏にふつふつと甦った。
俺は子供の頃に会っていない。会っていないけど会っているんだ。
何故もっと早く。俺は誰よりもこいつの力になってあげないといけない…。
「俺がお前の力になる…」
そう言って俺は城ヶ崎を優しく包み込む。
「そんなに優しくされると…、う…うわあああああ!!」
俺の胸で泣くか弱い少女。
何故こういう事態になっているのか俺にはまだわからない。
だがこれだけはわかる。
(…まさかそんなことが……)
(そうかリンクしているから伝わったのか)
(…ああ)
俺はもう一つのこの身体に宿る魂と会話する。
(…俺も力を貸そう。例えそれで俺が消えようとも………)
俺はその言葉に胸が痛む。
そして俺はこの言葉を口に出した。
「…ありがとう…父さん」
そう言って俺は城ヶ崎の手を握る。
「ほらデート行くんだろ?そんなんじゃ美人が台無しだぜ?」
そうニカッと笑い城ヶ崎に声を掛ける。
泣きじゃくった顔で笑ったこの顔は凄く身近のもので大切な女性そのものだった。
一通り泣き終えて俺にくっつく城ヶ崎。
俺は決心する。
「俺はこいつのためなら例え雷門でさえ倒す…!!」
ガタン…ガタン…ガタン…
私は眠りから目を覚ますとそこには懐かしい感じの街が姿を見せていた。
「そろそろ着くぞ〜、陽花戸中だ」
私たちが向かっていたのは、九州福岡県の陽花中。
私たちがキャラバンから降りると校長らしき人が円堂くんに握手する。
「君が円堂大介の孫かぁ!よく来たね!」
「はい!」
握手を交わす2人に夏未ちゃんが近づく。
「お久しぶりです叔父様!」
「おおっ…!総一郎くんは元気かね?」
「えっ?」
不思議そうに夏未ちゃんの方を見る円堂くん。
「叔父様とは小さい頃からの知り合いなの」
「ああ。総一郎くんとは歳は離れておるがブルボン大学での先輩後輩たい。ヨーロッパはよかよ〜。なんと言ってもサッカーの本場やけん。君もいっぺんは行くべきたい」
「はい!」
「でもどうして叔父様のところに円堂大介さんのノートが?」
そう言って夏未ちゃんは校長先生に尋ねる。
「わしゃ大介の大親友ばい!」
「「ええっ!?」」
「見らんねこの陽花戸中を。大介とワシの母校たい」
「え!?じいちゃんって雷門中じゃ無かったんですか!?」
「生まれも育ちも福岡たい。中学ん時に転校したっちゃけん。こっから大介のサッカー人生は始まったたい」
話を聞いた円堂はグラウンドを眺める。
「ここから…」
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