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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第77話:激戦
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かった。
用を足し手を洗おうと洗面台に向かうと正面の鏡に映った自分の顔を見る。

(ひどい顔だな・・・。ま、最近眠れてないからな)

理由は、忙しさばかりではなかった。
復帰してからというもの、夜眠りにつくとよくあの時の夢を見て
その度に目を覚ますということを頻繁に繰り返していた。
ヴィヴィオが攫われたあの時の夢を。

手を洗い、ハンカチを取り出そうとポケットに手を突っ込むと、
カランと音がした。
床を見ると、俺の誕生日になのはがくれたペンダントが落ちている。
屈んで拾い上げると、もとは綺麗なシルバーだった羽根の形をした飾りの
一部が赤黒く染まっているのが目に入る。

それを見るとどうしても”俺はこんなところで何をしているのか?”という
自責の念がむくむくと胸中にわき上がってくる。

(くそっ・・・俺の役割はここで作戦を成功に導くことだろうが!)

俺は乱暴に頭を振り、心に浮かんだ考えを振り払うと、艦橋に戻るべく
トイレを出ようとした。
その時だった。近くで何かが爆発するような音がして、
トイレの中に風が吹き込んでくる。

(・・・なんだ?)

俺はトイレを出てその原因をすぐに理解した。
通路には煙が充満し、通路にはガジェットの姿があった。
振りかえると、艦橋へつながる通路の隔壁はすでに閉鎖されていた。

俺は近くの通信端末の受話器を取ると、艦橋に通信をつないだ。
しばらく間があって、グリフィスが出る。

『はい、艦橋です』

「俺だ」

『え?ゲオルグさんですか!?大変です。今、ハッチの一つが破られて、
複数のガジェットに侵入されました!』

「ああ、見えてる・・・」

『え!?今、見えてるって言いました!?』

その時、煙の向こうに人影らしきものが目に入る。

「ちょっと待て、今何か人影らしきもんが見え・・・」

俺はその時近づいて来るものの姿を見てその先を続けることが
できなくなった。
肩までで切り揃えられた金色の髪、青色の瞳、どれも俺が見慣れた姿
そのものだった。まるで、7年前に戻ったかのように。
だが、その服はまぎれもなくこれまで見てきた戦闘機人が例外なく
身につけていたものと同じで、それだけが俺の知っているあの人とは
違っていた。
否、その表情も俺は見たことがない表情だった。
どこまでも感情を感じさせない無表情。
それは、俺の知っているあの人が見せたことのない表情だった。

受話器のむこうではグリフィスが何かを叫んでいたが俺の頭には何一つ
入ってこなかった。
俺は手に持った受話器を取り落とすと、よろよろと歩いていく。

「ゲオルグ・シュミットか・・・。データで見たぞ」

その声も俺にとっては聞き覚えのある声だっ
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