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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第76話:ロンゲスト・デイ
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りが俺の神経を逆なでする。

『今からドクターと私たちの夢のはじまりを見せて差し上げるわぁん。
 そ・し・て、こちらがその要ですぅ』
 
その時、スクリーンの映像が切り替わり、俺にとって見慣れた少女の姿が
映し出される。だがその四肢は大きな椅子に固定され、左右で色の違う瞳には
恐怖が浮かんでいた。

『怖いよ・・・ママ・・・パパ・・・。いやぁぁぁぁぁ!』

次の瞬間、映像は終わりスクリーンは闇に包まれた。

「ヴィヴィオ・・・」

声のする方に目を向けると、なのはが待機状態のレイジングハートを握りしめ
目を見開いて何も映していないスクリーンを見つめていた。

「なのは・・・」

俺が肩に手を置いて声をかけると、なのははゆっくりとこちらを向いた。

「ゲオルグくん・・・ヴィヴィオが!」

「ああ、そうだな。だからなんだ?お前がこれから助けに行くんだろ」

感情を押し殺してそう言うと、なのはの目に光が戻る。

「・・・・・・うん!」

そのとき、アルトが悲鳴のような声を上げる。

「廃棄都市区域に複数の戦闘機人の反応です。
 クラナガン市街から至近に多数のガジェット出現。
 ゆりかご周辺にも多数のガジェット反応。
 他に、数か所で多数のガジェットが出現しています!部隊長!」

「さ、ここからは一秒も無駄にできひんよ!
 文字通り世界の命運はこの一戦にかかってるんやからね!
 みんな、全力で行くで!」

はやての言葉に応じてなのはをはじめとする全員が艦橋を出る。
俺はそれを見送ると、正面のスクリーンに映し出された戦況に目を向けた。

「ゲオルグくん、私も行くわ。あとこれ・・・貼っとき」

はやてはそう言って俺に一枚の絆創膏を差し出す。
受け取ろうとした手から、血がぽたりぽたりと落ちていた。
見ると、爪が手の皮膚を突き破ったのか手のひらから血が溢れていた。

「ありがとうな、はやて。あと・・・気をつけて」

「うん。ほんならね」

はやては最後に笑顔を見せて艦橋を出て行った。

俺ははやてから受け取った絆創膏を貼ると、艦長席に座り目を閉じた。
大きく一度深呼吸をして目を開く。

「アースラ前進!ゆりかごから500m圏内につけろ!
 シャーリー!AMFC発生装置は問題ないな!」
 
「はい!いつでも起動できます!」

「よし!AMFC出力全開!」

「了解!」

シャーリーが操作すると同時に、スクリーンに映ったアースラを中心とする
半径1kmの円が描かれる。これが、AMFCの有効範囲というわけだ。

「副部隊長!第218・335両航空隊から出撃準備完了との連絡です」

「わかった。218はゆりかご後方、335はゆりかご前方に
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