第一章
[2]次話
猫カフェの猫達
とある保護猫カフェに入ってだ、OLの小松公佳は色々な種類と外見の猫達を見て気付いたことがあった。黒髪を後ろで束ね面長で彫のあるやや鋭い感じの目と赤く小さな唇と高い鼻を持ち一六八位の背ですらりとしたスタイルがズボンとスーツに似合っている。
「耳や目が悪い子がいますね」
「はい、どの子も保護猫でして」
若い落ち着いた外見の中年女性の店員が応えてきた。
「色々な事情で保護されて」
「障害がある子もですか」
「います」
そうだというのだ。
「野良猫だったり保健所で保護されたり」
「そうした子ばかりですか」
「中には元繁殖猫で」
「あの色々言われている」
「そうした酷い環境の中にいた子ばかりで」
「それで身体が悪い子もですね」
「多いんです、この子は」
店員は丁度傍を通った左の後ろ足がない白猫を見て話した。
「生まれつき足が一本なくて」
「左の後ろ足がですか」
「はい、それでペットショップで売りものにならないと」
「捨てられたんですか」
「それで保護されました、目が悪い子大病から回復した子もいますし」
店内の猫達を見回しながら話した。
「皮膚病の子もです」
「いるんですね」
「このお店にはそうした子もいて」
そのうえでというのだ。
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