暁 〜小説投稿サイト〜
IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
ラウラ・ボーデヴィッヒ
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の砲弾が炸裂して大穴を作り出した。

「甘いな」

「くぅ!」

 そしてそれを見る間もなく聞こえる相手を見下す冷徹な声。
 私の頭上からは迫り来る回避不能のワイヤーブレードが3本。

 動きを……読まれた!?

「こ……のぉ!」

 直撃する刹那、一瞬体を捻ったことが功を奏したのか、ワイヤーブレードの直撃は回避に成功。
 その代わりに左足の『アドレード』が装甲ごと吹き飛ばされ、両腰の『ハディント』と『エスペランス』が真っ二つになり中の弾薬に引火して爆発する。

「ぐ……うあ!」

 いくら絶対防御があるとはいえ爆発の余波と衝撃までは消せません。爆風で体が前に押し出されてその衝撃が全身を襲う。
 姿勢制御も間に合わず甲高い金属音と共に仰向けに倒れこんでしまいました。


―現状確認。シールドエネルギー残量150、ダメージレベルB−、『ハディント』『エスペランス』損失、『アドレード』一機破損、『マリージュラ』再稼動まで後35秒、残存武装……― 


『あ……がっ!?』

「鈴さん!」

 鈴さんの左肩の衝撃砲がワイヤーブレードに貫かれて爆散し、その余波で鈴さんが弾き飛ばされるのが見えた。

 そう、今は現状なんてどうでもいい!

 状況確認を後に回して緊急起動。全部位のブースターをフル稼働で一気にボーデヴィッヒさんの真下まで移動する。まだ私は『瞬時加速』が使えないのでこれが精一杯の加速!

 両手を交差させて両肩の突起部分を掴むと同時に武装拘束を解除……

「いっ……けええええええええ!」

 両腕を振るってその突起を左右に投擲した!
 風を切る音と共に飛ぶ『それ』はボーデヴィッヒさんのいる場所の左右を抜けて後ろへ飛んでいってしまう。

『な、何をやってんのよあんたは!』

『遊んでる場合じゃありませんのよ!』

 分かってますよ!
 二人の声にそう思いつつも鈴さんの方向に近寄るのは忘れません。

「鈴さん、突撃!」

「ああ、もう! あんたも人使い荒いわね!」

 そう言いながら鈴さんが再度突撃する。
 投擲したのはエネルギーブーメラン『カイリー』。ブーメランの名前の通り、投擲すれば撃ち落とされない限り必ず持ち主の手に戻ってくるように設定された武装。
 風を切る音共に『カイリー』が私の所に、つまり直線上にいるボーデヴィッヒさんに向かって飛来する。

『ふん、ブーメランか。そうやって自分たちで気を引けば当たるとでも思ったのか?』

 ボーデヴィッヒさんは『カイリー』のことを知っているのでしょう。そう言うと自分の後ろに二本のワイヤーブレードを守るように展開します。

 私は鈴さんのほぼ真後ろに影になるように位置取る。ブーメランはばれているでし
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