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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
挑発
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 言っている間にセシリアさんも鈴さんもISを展開してしまったので私もISを展開します。

「やりますけど、1対1でお願いしますよ?」

「あったりまえじゃない!」

「では私から……」

 セシリアさんが言葉を続けようとした瞬間……


―警告! 警告! ロックされています!―


 ISの警告と共に全員が飛来した超音速の弾丸を回避しました。弾丸が何もないアリーナの地面を吹き飛ばし砂煙を巻き上げます。
 これは……


―データ検索、80口径レールカノンと確認―


 レールカノン? そんな大型のものを付けているということは、あの人しかいませんね。
 砲弾の飛んできたほうを見ると予想通り、漆黒のISを身に纏ったボーデヴィッヒさんが立っていました。

「ラウラ・ボーデヴィッヒ……」

 セシリアさんの声が強張っているのが感じ取れますね。

「どういうつもり? いきなりぶっ放すなんていい度胸してるじゃない」

 鈴さんも軽口を叩いていますが『双天牙月』を肩に預けて『龍咆』を発射態勢に持っていってる辺り警戒レベルは高いです。一夏さんをボーデヴィッヒさんが叩いたと聞いてから鈴さんは特にボーデヴィッヒさんに嫌悪感を現していますから無理もありません。
 というよりいきなり撃たれれば誰だって警戒しますか。私も右腰の突撃銃抜いちゃってますしね。

「中国の『甲龍(シェンロン)』にイギリスの『ブルー・ティアーズ』…それにオーストラリアの『デザート・ホーク・カスタム』……ふん、搭乗者のせいかデータで見たときの方が幾分か強そうではあったな」

 分かりやすい挑発です。その程度の軽口は鈴さんやセシリアさんで慣れっこですよ私は。

「で? やるの? わざわざドイツくんだりからやって来てボコボコにされたいなんて大したマゾっぷりね。それともあれ? じゃがいも畑じゃそういうのが流行ってるの?」

「まぁまぁ鈴さん、こちらの方はどうも言葉が伝わってない様子ですからあまりいじめるのはかわいそうですわよ?」

 二人ともしっかり挑発に乗っていますね。良くも悪くも乗りやすい性格なんですから……
 それにしてもこういう時は仲いいですね。

「二人がかりで量産機に負ける程度の力量しか持たぬ者が専用機持ちとはな。よほど人材不足と見える。数しか能のない国と、古さだけが取り柄の国はな。さらに言い返すだけの度胸もないクズも一緒か……」

 ボーデヴィッヒさんが私を冷ややかな目で見てきますが、まあ言いたいだけ言えばいいですよ。私は私のことを言われるのは平気なんですから。
 でもお二人は今の言葉で完全に頭に血が上ったようですね。

―『甲龍』『ブルー・ティアーズ』共に最終安全装置の解除を確認―


 っ
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