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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
女子と噂
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あるのにも関わらず本体をより美しく見せているように思えてくる。

(すごいなあ……いいなあ……)

 銃器とはまた違う魅力に心が躍るのを止められません!
 たっぷり10分は眺めていたと思う。

 えっと仕舞う時は鞘の入り口に切っ先を乗せて…刃のないほうを滑らすようにゆっくりと納める。

カ……チン

 ふう……

「満足いったか?」

「あ、はい。ありがとうございました」

 ベッドの上で正座して待ってくれていた箒さんに刀を返す。

「その刀って名前はあるんですか?」

「うむ、名は緋宵(あけよい)明動陽(あかるぎょう)という名匠の晩年の作だ」

「緋宵……いい名前ですね」

 『あかるぎょう』さんかあ。後で調べておこうかな。

「さて、そろそろ夕食の時間だ。行くとしよう」

「あ、私少し調べ物があるので先に行ってて貰ってもいいですか?」

「む、そうか。では向こうでな」

「はい」

 そう言って箒さんは部屋を出て行きまし……ってどうして緋宵を持っていくんですか!?

 まあ、いっか。いくら箒さんでも真剣は一夏さんにしか向けないと思うし。それはそれで問題だと思うけど一夏さんなら死なないと思うし。

 そう思って机の上の端末を起動させる。


「えっと、あかる、ぎょう…っと……あ……」

 しまった。どういう漢字書くのか聞いてなかった。
 あ、でも緋宵は分かってるんだから一緒に検索すれば……

 出ました出ました。

 どうやら緋宵自体は江戸時代初期の作品みたいですね。

以下、文章より
 安土桃山から江戸前期に女剣士を伴侶としたことからこれまでの刀作りを捨てて『女のための刀』作りに生涯を掛けた刀匠。
 『柔よく剛を制す』を発端とした考えは当時では珍しく、その考えはやはり妻の存在が大きく影響したと思われる。
 
 その当人が至った最終結論は二つであり、一つは
 『決して受けることなく剣戟を流し、また己が身に密着して放つ必殺の閃き』
 この特徴は刀身を通常の太刀よりも短く、小太刀よりも長くしたもので、刀身自体も非常に細く薄いものである。受け太刀などは出来ないがその特性上非常に軽く、普通の刀を振るうよりも早く、鎧などの隙間に滑り込むようにして相手を攻撃できるものだった。

 そして二つ目、『相手よりも早く抜き放ち、その一太刀を持って必殺とする最速の瞬き』。
 この特徴は、刀身が細く長くされたもので、鞘もそれに見合う長いものだが、最も大きな特徴は小太刀などよりも素早く抜けることにある。抜刀術を意識したそれは江戸時代の平穏の時代に作られたこともあり、鎧を切ることを前提とせず、頑丈さよりも切れ味を徹底追求した結果である。

 鞘の滑り、使い手の
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