暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第66話:隊舎襲撃、そして・・・
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
やれそうか?]

[問題ないです。キツくなったら後退します]

[それでいい。聞いてのとおり隊舎は放棄だ。無理はするんじゃないぞ]

[了解]

目の前のドアを開け,屋上に飛び出すとひどい有様だった。
屋上ヘリポートのあたりは完全に崩壊し,下の階に瓦礫が散乱している。
俺は,シャマルを見つけると駆け寄った。

「シャマル。遅くなった」

「いいえ。状況は最悪よ」

俺はシャマルの開いたディスプレイを見て,唖然とした。

「飛行型ガジェット100以上に,ガジェット3型20以上,
 ガジェット1型50以上だと・・・。全部実体か?
 前みたいにフェイクも交じってるんじゃ・・・」

俺がそう言うと,シャマルは首を振る。

「もしそうだとしても,肉眼ですら区別できないのだから,
 実体と変わらないわ」
 
「シグナムとヴィータは?」

「今は飛行型の方に対処してもらってる」

「そうか・・・他には?」

「沖合に戦闘機人らしき反応か感じられたのだけど,今は探知範囲外ね。
 他にはないわ・・・待って!」
 
シャマルはディスプレイに目を走らせる。

「戦闘機人2体とアンノウン1体の反応ね。隊舎の山側に突然出現したわ」

「どこだ?」

俺が聞くと,シャマルがディスプレイを指さす。
そこは,寮と隊舎をつなぐ通路の山側にある草地だった。

「なんでこんなところに・・・」

その時,ザフィーラから念話が来た。

[ゲオルグ!聞こえるか!?]

[聞こえてる。どうした?]

[すまん。敵に囲まれた,援護を頼む。位置は連絡通路の山側の草地だ・・・]

そこでザフィーラからの念話は切れてしまった。

「・・・しまった!」

俺は悔しさのあまり唇をかみしめる。

「どうしたの?」

「さっき出現した敵の狙いはヴィヴィオだ!」

「え!?」

「行ってくる!」

俺はそう言うと,ザフィーラのいるであろう方向に向かって駆け出した。

隊舎の端まで来ると,下の様子を覗う。
人型になったザフィーラが倒れている近くで,茶髪の戦闘機人らしき女が
金色の何かを抱えているのが見えた。

俺は隊舎から飛び降りると,茶髪の女の目の前に着地した。

「あらぁん?」

俺は女の方を見た。
前の戦闘でなのはとフェイトが一戦交えた眼鏡の戦闘機人だった。
腕の中には泣きじゃくるヴィヴィオを抱えている。

「その子を渡してもらおうか」

俺がそう言うと,声で俺だと気付いたのかヴィヴィオがパパと叫び始める。
ヴィヴィオの声を聞き,レーベンを握る手に自然と力がこもる。

「そう言われてぇ,おとなしく渡すと思うのかしらぁん」

「そうかよ・・・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ