第64話:公開意見陳述会前夜
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「あんなにかわいい子を人殺しの娘にしたくないだろ」
「ゲオルグさんはよく自分を人殺しって言いますけど,
上からの命令なんだから仕方ないでしょ」
「だからと言ってそれが許されるかどうかは別問題だ。
少なくとも俺が過去4年にわたってやってきた任務の一部は
外に露見したら後ろ指を指される活動なのは間違いないよ」
「暗殺・破壊工作・拉致,いろいろやりましたからね」
「それ自体は必要だったと俺も思ってる。
けど世間がそう評価してくれるとは限らないだろ?」
「将来,自分の過去が露見した時のことを考えてるんですか?」
「まあね。考えすぎと言われても仕方ないけど,
いざその時になって後悔するのはいやだからな」
俺はそういうと,屋上をあとにしようと歩きだした。
「もう少し単純に考えればいいんじゃないですか?」
背中からシンクレアが声をかけてくる。
「単純って?」
「ゲオルグさんは,なのはさんやヴィヴィオと一緒に居たいんでしょ?
だったらそうすればいいじゃないですか」
「俺もそう思うよ。じゃ,おやすみ」
俺は屋上から降りる階段を歩きながら考えにふけっていた。
(んなことはお前に言われるまでもなく判ってんだよ,シンクレア・・・)
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