暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第64話:公開意見陳述会前夜
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「あんなにかわいい子を人殺しの娘にしたくないだろ」

「ゲオルグさんはよく自分を人殺しって言いますけど,
 上からの命令なんだから仕方ないでしょ」

「だからと言ってそれが許されるかどうかは別問題だ。
 少なくとも俺が過去4年にわたってやってきた任務の一部は
 外に露見したら後ろ指を指される活動なのは間違いないよ」

「暗殺・破壊工作・拉致,いろいろやりましたからね」

「それ自体は必要だったと俺も思ってる。
 けど世間がそう評価してくれるとは限らないだろ?」

「将来,自分の過去が露見した時のことを考えてるんですか?」

「まあね。考えすぎと言われても仕方ないけど,
 いざその時になって後悔するのはいやだからな」

俺はそういうと,屋上をあとにしようと歩きだした。

「もう少し単純に考えればいいんじゃないですか?」

背中からシンクレアが声をかけてくる。

「単純って?」

「ゲオルグさんは,なのはさんやヴィヴィオと一緒に居たいんでしょ?
 だったらそうすればいいじゃないですか」

「俺もそう思うよ。じゃ,おやすみ」

俺は屋上から降りる階段を歩きながら考えにふけっていた。

(んなことはお前に言われるまでもなく判ってんだよ,シンクレア・・・)


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ