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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第63話:公開意見陳述会前日
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ません。
 アイナさんも避難訓練に参加されているので避難要領は把握されてると
 思いますが・・・」

「ええ,把握してます」

「もし,明日敵の襲撃が現実のものとなった場合,ヴィヴィオに構わず
 逃げてください」

俺がそう言うと,アイナさんは驚きで目を見開いた。

「え?ですが・・・」

「ヴィヴィオにはザフィーラを張りつかせます。万が一の場合には
 ザフィーラがヴィヴィオを安全に連れ出してくれるはずです。
 なので,アイナさんは逃げてください。あなたの命のためです」

「命・・・ですか・・・」

俺はアイナさんの呟きに対して軽く頷いた。

「判りました。そこまで言われるのであればそうします」

「御理解いただいてありがとうございます」

俺はそう言って,アイナさんに向かって頭を下げた。

「ところで,ヴィヴィオとお昼を食べに来たんですよね?
 お部屋にお持ちしますから,先に行ってください」

アイナさんはそう言って俺に向かって笑いかけた。



なのはとフェイトの部屋に入ると,ベッドの上でうつぶせになり,
足をパタパタさせながら本を見ているヴィヴィオが目に入った。
俺はそっとヴィヴィオに近づくと,ヴィヴィオの脇腹をくすぐった。
ヴィヴィオは笑い声を上げながらベッドの上で身をよじる。
俺がくすぐるのをやめると,ヴィヴィオは俺の顔を見て頬を膨らませた。

「もう!いきなりくすぐるのはダメって言ったでしょ!」

「ヴィヴィオがだらしないことをしてるからだぞ。
 本を見るなら座って見なさい」
 
「だって,ここだとママのにおいがして気持ちいいんだもん」

「それでもダメ。目が悪くなるぞ」

「目が悪くなるって?」

ヴィヴィオはそう言って首を傾げた。

「んー。そうだな。ヴィヴィオはここからザフィーラの顔が判るよな」

「うん。わかるよ」

「目が悪くなると,ザフィーラの顔かどうかわからなくなるんだ」

「そうなの?ヴィヴィオそれ困る」

「だろ?じゃあ,本を見るときは明るいところで座って見るんだぞ」

「うん。わかった!」

そこで,アイナさんが昼食を持って入って来た。

「よし,今日はママ達がお仕事で居ないから,3人でな」

「うん!」

ヴィヴィオはそう言って俺に笑いかけた。


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