第二章
[8]前話
「いい打撃コーチに来てもらうのよ」
「そう言ってもね」
「毎年ピッチャーはいいのに」
「打線は打たないってね」
「そうした伝統だから」
「その伝統を打破する為に」
まさにというのだ。
「ここはあれよ、もう最高の打撃コーチに来てもらって」
「スラッガー育成ね」
「そうしてもらうのね」
「これしかないかもね、じゃあコーチも召喚よ」
こう言ってだった。
彩菜はコーチも見た、すると悪くない感じだったが。
「相変わらず打たないわね」
「もう宝くじに期待する?」
「夏も秋も打てる人」
「そうする?」
「そうね、じゃあ住吉さんと西宮さんにお願いしてくるわ」
こう言って阪神が遠征の休日にだった。
彩菜は住吉大社と西宮大社に阪神にシーズン中ずっと活躍してくれるスラッガーが来てくれる様にお願いした、そして期待したが。
「何でお願いしたのに打たないのよ!」
「だからそうそう来ないでしょ」
「伝統は強いわよ」
「どうしてもね」
「そんな伝統いらないわよ!」
彩菜は打たない打線に憤慨し続けて言った。
「本当にピッチャーはいいのに」
「十二球団最強の時多いからね」
「先発、中継ぎ、抑え全部揃って」
「こっちの助っ人はいいし」
「育成も成功してね」
「それで何で打線はなのよ、私は宝くじ当たったのに」
自分のことも言った。
「百万も、けれど何で阪神は当たらないのよ」
「あんた百万当たったの」
「それいいでしょ」
「そっち喜びなさいよ」
「そっちも喜んで阪神のことも喜びたいのよ」
憤慨しつつ言う彩菜だった、だがこの日の甲子園でもだった。
阪神は負けた、今度は二対〇だった。それでまた怒って阪神に宝くじが当たることを心から祈るのだった。
阪神に宝くじ 完
2023・1・16
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