第57話:男たちの友情は美しい?
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
何か隠してることでもあるの?
・・・二股かけてるとか」
「いや。それはないけど・・・悪いなと思って」
「なんでさ」
「いや,だから。ユーノもなのはのこと・・・と思ってたんだけど」
俺がそう言うと,ユーノは声を上げて笑いだした。
ユーノはひとしきり笑った後,両目の涙をぬぐいながら話しかけてきた。
「いや,久々にこんなに笑ったよ」
「そんなに笑うことないだろ」
「ごめんごめん。でも,ゲオルグがあまりにも面白い誤解をしてるからさ」
「誤解?」
「そうだよ。僕は別になのはのことをそういう対象としては見てないから」
「そうなのか?」
「うん。子供のころはそうなのかもって思ってた時期もあったんだけどね。
今なのはを恋人にしたいかと言われると,別にって感じだよ」
「そうなんだ。俺完全に誤解してたよ」
「だからさっき言ったじゃない。誤解だって」
「そっか・・・」
俺がそう言うと,ユーノは感慨深そうな顔をしていた。
「しかし,あのなのはに恋人ができる日が来るなんてね。
しかも相手はゲオルグでしょ?いい選択とは言えないね」
ユーノの言葉に俺がすこしムスっとしていると,ユーノが俺の顔を
のぞき込んできた。
「あれ?どうしたのゲオルグ?怒った?」
ユーノにしては珍しく茶化すような口調で言う。
「別に・・・」
「怒ってるじゃん。何?ゲオルグは自分がいい男だと思ってるわけ?」
「そういうつもりじゃないけどさ・・・そこまで言うことないだろ」
「ま,ゲオルグは基本ヘタレだからね。思う存分なのはの尻に
敷かれるといいよ」
「ヘタレって・・・間違っちゃいないけど・・・」
俺が小さな声でそう言うと,ユーノは少し真剣な顔になった。
「でもね。そんなゲオルグがいろんなことにぶつかりながら
ここまでやってきたわけでしょ?僕はゲオルグのそういうところは
尊敬してるんだよ」
「いきなりなんだよ・・・」
「ゲオルグは守ると決めたものは意地でも守るタイプだからね。
そういう意味では心配してないんだ,僕」
俺がなにも言わずにいると,ユーノは日の傾いた外の景色を眺めていた。
転送ポートについてユーノを下ろし,隊舎に向かって車を走らせようとした時,
コンコンと運転席側の窓が鳴った。
そちらに目を向けると,にこにこしたユーノが立っていた。
俺は窓を開けると,ユーノに向かって話しかける。
「何だよ。忘れ物?」
「いや,もう一つだけ言っとこうと思って」
ユーノはそう言ってひとつ咳払いをした。
「ゲオルグ。なのはを幸せにしてあげてね。なのはは僕にとってとても
大切な友達だから。もち
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ