やっぱり僕は歌が好き 第十八楽章「赤き血潮の印」
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うだな。命名者のセンスを疑うね」
「うん。しかも略すとブラパンだぜ!」
「……っ! あぁ、ブラジャーとかパンティー絡みか!」
「そうそう、正式名称“女性用下着愛好家連盟会”だぜ!」
「そこまで飛躍させなくても……しかも盗んでるか否かは分かんねーし(笑)」
そう言いながらもニヤ付いた顔のクズ宰相。
でも、少しの説明で会話を成り立たせる事が出来るのは正直羨ましいわ。
「さぁ〜て……そろそろ本題に入りますかねぇ」
一頻り楽しんだクズ宰相が男の髪を掴み机に並ばれた書類に視線を落とさせる。
遂に譲渡契約(強引)になるのね。
「ここに書かれてる内容を要約すると、今俺達がいる建物と土地の譲渡に関する契約書だ。お前がこの書類等にサインをすれば、今現在お前等が身に付けてる物以外は、このオッサンの所有になるって内容だ。サインしろ」
「ふ、ふざけんなよ……無料でお前等に渡せってのかよ!? ムシが良すぎねーか?」
「解ってねーなぁ……ここには明記されてないけど、料金は支払われるんだよ」
え、譲渡じゃないの?
「な、何で金額が明記されてねーんだよ!? い、幾らだよ!?」
「お前等の命に決まってんだろが!」
「そうだよ、記載できるワケねーだろ(笑)」
泣きそうな男の声に、冷徹な声で答える陛下……一人笑ってるのはクズ宰相。
「……………く、くそっ!」
この部屋の惨状(自身の状態を含む)を鑑みて諦めたのか、ガクッと項垂れて吐き捨てる男。
王家に目を付けられるくらい、ここ最近やりたい放題やってたんだから、そのツケが回ってきたと思って諦めなさいよ。
項垂れた事を了承と受け取り、陛下は男の高速バンドをポケットナイフで切り、両腕を解放してあげる。
それを見たクズ宰相は、胸ポケットに刺してあったペンを差し出しサインする箇所を指で指して指示する。
土地と建物……それ以外の契約書と控え、合計6枚にサインさせるとペンを奪い返し満足げな顔。
「おい、一応サインの隣に拇印を押しとけ」
陛下に言われ力無く右手親指を構え何かを待つ男。
多分、朱肉を待ってるのだろう。
「「……?」」
陛下とクズ宰相はお互い顔を見合って首を傾げる。
あれ……もしかして朱肉は無いの?
「お前……もしかしてだけども……朱肉……待ってる?」
「え? そ、そりゃぁ……拇印を押さなきゃならないし……」
陛下の問いかけに、か弱い声で答える男。
「贅沢なヤツだな」
本当に無いみたいだ……けど、何故だか書類等を男から遠ざける陛下。
それを見届けてからクズ宰相が勢いよく男の後頭部を掴み、そのまま机に顔面を打ち付ける!
少し顔面を机
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