暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第55話:会議だよ!全員集合!!
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 
「そうね。私からお話ししましょう」

カリムさんは一旦目を閉じると,大きく息を吐いた。

「機動6課の設立目的は私の希少技能と大きくかかわりがあります。
 私の希少技能は数年先に起こり得る事象を古代ベルカの詩文形式で
 予言として書き出すものです。そして,ここ数年の予言の内容は,
  ”古い結晶と無限の欲望が集い交わる地,死せる王の下,
  聖地よりかの翼が蘇る
  死者達が踊り,なかつ大地の法の塔はむなしく焼け落ち,
  それを先駆けに数多の海を守る法の船もくだけ落ちる”
 というものでした」
 
カリムさんがそう言うと,何名かが首を傾げていた。

「この予言については過去様々な解釈が為されましたが,
 現在の解釈は,何らかの形で地上本部が襲撃され,
 それをきっかけに管理局による次元世界の管理システムが崩壊する。
 という解釈で私や八神2佐をはじめとする関係者の間での
 意見は一致しています。
 つまり,機動6課はこの予言が現実のものとなることを阻止するために
 設立されたのです」

カリムさんが話を終えると,ナカジマ3佐とユーノの顔は蒼白になっていた。

「八神。質問してもいいか」

「どうぞ,ナカジマ3佐」

はやてがそう言うと,ナカジマ3佐は低い声で話し始めた。

「防ぐといっても具体的に誰が,いつ,何をしようとしているのかが解らん
 ことには,対応策を考えようもないだろう」

ナカジマ3佐の言葉に,はやては大きく頷いた。

「確かにナカジマ3佐の言われることはもっともなんです。
 ただ,予言からは先ほどの解釈以上のことは知りようがないので,
 機動6課の設立以降,私たちも独自の調査を行ってきました。
 その話をこれからしようと思うんですけど,よろしいですか?」

はやてがそう尋ねると,ナカジマ3佐は納得したように頷いた。
それを見て,はやては俺に視線を送って来た。
俺ははやてに向かって頷くと,一度会議室の中を見まわした。

「我々機動6課では,予言の実現阻止に向けて対策を練るべく,
 情報収集に努めてきましたが,具体的に誰が何を為そうとしているのかは
 当初まったく掴めていませんでした。
 しかし,そこに座っているスクライア司書長が探し当ててくれた一枚の
 メモから,急速に情報収集は進展したのです」

俺はそういうと,これまでの諜報活動のきっかけとなったメモの画像を
スクリーンに映し出した。
それを初めて見た人たちは,首を傾げていた。

「このメモは最高評議会事務室の業務記録の一部です」

俺がそう言うと,シャッハさんとナカジマ3佐の目が見開かれた。

「さらに重要なのは新暦67年6月23日という日付でした。
 ナカジマ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ