暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第53話:強さって何でしょうね?
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ことがあるんですけど・・・」

「ん?」

「あの・・・隊長たちの中で一番強いのって誰ですか?」

「はあ?」

俺はティアナの言っている意味がわからず,聞き返してしまった。

「ですから・・・隊長たちの中で一番強いのって誰ですか?」

「強いって・・・どういうことだ?」

「いえ,漠然と誰が一番強いのかなって・・・」

俺はティアナの言葉に深いため息をついた。

「あのなあ,ティアナ」

「はい」

「前に”敵を知り己を知れば百戦危うからず”って言葉を教えたろ?」

「はい」

「あの言葉の意味をもう一度よく考えてみな。そうしたら,
 自分がどれだけバカな質問をしたか解るから」

「バカな質問・・・ですか?」

「そうだよ」

「・・・解りました。失礼します」

ティアナはそう言って,少し肩を落として部屋を出て行った。



昼になり,なのはとフェイトがやってきた。

「行こ。ゲオルグくん」

最近,俺はなのはやフェイトと同じようにヴィヴィオと昼食を
食べるようにしている。

「ん。もうそんな時間か・・・行こうか」

寮に向かって歩いている途中,なのはが話しかけてきた。

「そういえば,午前中にフォワードの誰かがゲオルグくんのところに
 来なかった?」
 
「ん?ティアナが来たよ。何か隊長陣の中で誰が強いか?なんてことを
 聞いてくるもんだから,”敵を知り己を知れば百戦危うからず”って
 言葉の意味をもう一度考えろって言っといた」

「そうなんだ。私のところにもスバルが来て同じようなこと聞いてきたよ」

「ふーん。で?なのははスバルになんて言ったのさ」

「自分より強い相手に勝つには,自分が相手より強くなればいい。
 って言葉があるから,その意味を考えてみれば答えは解ると思うよ。
 って伝えたよ」

なのはの言葉を聞いて俺は少し腕組みをして考えると,合点がいった。

「じゃあ意味合いとしては俺とほとんど同じことを言ってるな」

「そうだね」

「ところでさ,例えばゲオルグが私やなのはと戦うことになったら,
 どう戦うの?」
 
フェイトがそう尋ねてきたので,俺は少し考えてから話し始めた。

「2人に共通して言えるのは,空中戦を避けて地上戦に引きずり込むことかな。
 あと,なのはとならどんな環境でも接近戦に持ち込めば俺の勝ち。
 フェイトの場合はもう少し厄介だけど,室内での戦闘に引きずり込めば
 勝機はあるかな」
 
俺がそう言うと,フェイトが苦笑していた。

「言うのは簡単だけど,なのはの場合は接近することがまず難しいよ」

「そこがなのはの厄介なとこなんだよ。動きを止めた瞬間にズドンで

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ