第53話:強さって何でしょうね?
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ことがあるんですけど・・・」
「ん?」
「あの・・・隊長たちの中で一番強いのって誰ですか?」
「はあ?」
俺はティアナの言っている意味がわからず,聞き返してしまった。
「ですから・・・隊長たちの中で一番強いのって誰ですか?」
「強いって・・・どういうことだ?」
「いえ,漠然と誰が一番強いのかなって・・・」
俺はティアナの言葉に深いため息をついた。
「あのなあ,ティアナ」
「はい」
「前に”敵を知り己を知れば百戦危うからず”って言葉を教えたろ?」
「はい」
「あの言葉の意味をもう一度よく考えてみな。そうしたら,
自分がどれだけバカな質問をしたか解るから」
「バカな質問・・・ですか?」
「そうだよ」
「・・・解りました。失礼します」
ティアナはそう言って,少し肩を落として部屋を出て行った。
昼になり,なのはとフェイトがやってきた。
「行こ。ゲオルグくん」
最近,俺はなのはやフェイトと同じようにヴィヴィオと昼食を
食べるようにしている。
「ん。もうそんな時間か・・・行こうか」
寮に向かって歩いている途中,なのはが話しかけてきた。
「そういえば,午前中にフォワードの誰かがゲオルグくんのところに
来なかった?」
「ん?ティアナが来たよ。何か隊長陣の中で誰が強いか?なんてことを
聞いてくるもんだから,”敵を知り己を知れば百戦危うからず”って
言葉の意味をもう一度考えろって言っといた」
「そうなんだ。私のところにもスバルが来て同じようなこと聞いてきたよ」
「ふーん。で?なのははスバルになんて言ったのさ」
「自分より強い相手に勝つには,自分が相手より強くなればいい。
って言葉があるから,その意味を考えてみれば答えは解ると思うよ。
って伝えたよ」
なのはの言葉を聞いて俺は少し腕組みをして考えると,合点がいった。
「じゃあ意味合いとしては俺とほとんど同じことを言ってるな」
「そうだね」
「ところでさ,例えばゲオルグが私やなのはと戦うことになったら,
どう戦うの?」
フェイトがそう尋ねてきたので,俺は少し考えてから話し始めた。
「2人に共通して言えるのは,空中戦を避けて地上戦に引きずり込むことかな。
あと,なのはとならどんな環境でも接近戦に持ち込めば俺の勝ち。
フェイトの場合はもう少し厄介だけど,室内での戦闘に引きずり込めば
勝機はあるかな」
俺がそう言うと,フェイトが苦笑していた。
「言うのは簡単だけど,なのはの場合は接近することがまず難しいよ」
「そこがなのはの厄介なとこなんだよ。動きを止めた瞬間にズドンで
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