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IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス
私をなめるなッ!
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辛かった。自分勝手な、私のわがまま。

 「はやく一夏君たちを助けに行って?私は、一人で行けるから・・・」

 「だけど・・・・」

 「いいから!・・・私は、一人でも大丈夫だから」

 「・・・・・・分かった。無理すんな」

 「・・・うん」

 それだけ言うと、拓夢君はISの手を光らせながら隔壁を突き破ってアリーナの中へ入っていった。シールドが直ぐに修復されて、穴は埋まってしまった。

 行かなくちゃ。
 拓夢君にああまで言ってしまったんだから、私がここで力尽きるなんて出来ない。
 震える足に力を込めて、立ち上がる。

 そして、拓夢君が開けた穴を抜けたところで、見つけてしまった。

 「え、・・・うそ、でしょ?」

 余りにもおぞましい、異形の化け物を。
 その装甲は間違いなくISのモノ。でも、人型じゃない。

 「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」

 耳元まで裂けたクチを限界まで開いて、化け物は叫んだ。
 びりびりと振動が、アリーナを振るわせる。

 アリーナから脱出できた私達を待ち構えていたのは、恐ろしい化け物だった。





 IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス
                      第32話 私をなめるなッ!





 「ふふ〜ん、これは何かな?束さん、こんなの知らないよ・・・」

 音だけが響く。姿は無い。匂いも無い。影も無い。形も無い。だが、存在は有る。
 IS学園の内部。それもアリーナの内部。そこに、篠ノ之束の存在はあった。

 不可視の(かくれんぼ)と言う特種兵装を使用して移動している束は、何者にも捉えられない。それこそ、ISのハイパーセンサーすら看破できない代物。

 もともとの製作者は束だ。インスピレーションで設計しているのもあるが、構造や弱点は完璧に把握している。この不可視の(かくれんぼ)はISは勿論、生き物にも機械にも捕らえられない完璧な隠密行動を可能とする束のお気に入りだ。

 「誰だよ、私の玩具をこんなにしたのは。・・・許さない、許さないよふふふっ。後悔させるだけじゃ駄目だよね・・・」

 不気味な笑いを浮かべた後、束の手が高速で動く。
 空間のディスプレイを叩くと、一つの画面が。写るのは一機のIS。ラファールリヴァイブ。
 現在、IS学園で一機だけ教師が使っていない訓練機だ。

 「こっちへおいで・・・」

 たったその一言で、ISが自動で起動した。そしてガレージから飛び出す。
 束の目にモニター越しに写るリヴァイブは空を駆け、化け物の前に躍り出た。
 単身で、しかも自身の腕にも深い傷を負っているのにも拘らず、周りの皆を逃がそうと囮
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