やっぱり僕は歌が好き 第十七楽章「人を攻撃する事が出来れば、それ即ち武器である」
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あり)”
「じゃぁお前等の常識を言ってみろよ?」
「じょ、常識的な金額……まぁ大体20000Gくらい……かなぁ?」
20Gが20000Gなら、普通は十分だろう……普通はね。
「馬鹿野郎! 50000Gを値切って20000Gなら話も解るが、200000000000000Gだぞ! 値切るにも限度があるわ!」
吹っ掛けるにも限度があると思いますわ。
「じょ、冗談言うなよ……元々の金額が異常なんだから!(泣)」
「じゃぁ今、幾らあるんだよ!?」
そうなりますわね。今ある全財産を毟り取る……陛下的には妥当ですわ。
「お、俺等全員の金を掻き集めても……60000〜70000Gくらいだ」
「全然足りねーよ馬鹿!」
十分な金額だと思いますけどねぇ?
「……………う〜ん」
陛下は急にこの部屋の隅々を観察し始める。
そして壁際に移動すると、手に持った物越しに壁を叩き、何かを確認している。
「うん。この建物と、その中にある全ての物を貰う。まぁ壁は血で汚れてるけど」
壁の血は今日先程付いたモノですわ。
誰の所為かはあえて言いませんけど。
「は、はぁ? な、何だそりゃぁ!?」
全く“何だそりゃぁ!?”な状態だが、そんな叫びを上げるボスをその場に捨て、先程の乱闘騒ぎで倒れた椅子と机を建て直し、ゆっくりと座る陛下。
その際私の分の椅子も用意してくれて、そこに誘われた。
私が座るのを確認すると、陛下は懐から妙な機械を取り出し、机にセットして操作する。
奇妙な音が何回か鳴った後、その機械の上部に立体映像でクズ宰相が現れた!
これは以前何処かで聞いた事がある、遠く離れた相手とも会話が出来る機械ってヤツかしら?
「よう宰相閣下殿。休みの日に悪いねぇ」
「構わんよ、平民のオッサン」
ムカつくわね相変わらず。陛下の正体を明かせないのは解るけど、言葉を選びなさいよね!
「とある不動産を譲渡してもらえる事になったんで、その契約書を持って来て」
「解った、今行く」
『何故』とか『何所』とか一切言わないのに、完全に話が通じる陛下とクズ宰相。
私にも解ったわ……
陛下は最初からこの土地と建物が目的だったのね。
最近巷で市民に迷惑を掛けてるギャング団を懲らしめ、更には土地と建物を巻き上げるのが目的だったんだわ!
ギャング団に因縁を付けられる様にストリートミュージシャンをやり、現れた時には待っていたかの様な一言、予想外に壊れなかったギターをワザと壊し、支払えるワケ無いほどの金額に釣り上げる弁償代、そしてアジトでは傍若無人な振る舞いで連中をいたぶる。
もしかしたら以前クズ宰相と話
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