暁 〜小説投稿サイト〜
IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス
事件の裏で・・・!
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かない状況だ。
 かく言うこの二人、箒とセシリアもあぶれたクチである。特設モニターで見るよりは、リアルタイム・モニターと千冬先生からの解説付きで見られるピットに来た方がお得と、そんな打算的な考えも無かったわけでは無い。が、恋する乙女である彼女達がここに居る理由は他に有る。
 勿論、一夏を見送るためだ。
 出撃前の一夏に激を飛ばし、戦術の最終確認をしなければいけなかったのだ。

 そして今、不安に思う二人の前で、試合が繰り広げられている。

 「「・・・・・・っ」」

 叫ぶような事はしない。そんな事をしても無駄だと言うのが分かっているからだ。
 二人はこの日に向けて、協力して戦術を練ってきていた。
 遠距離からの近接への移行の仕方、距離の取り方、零落白夜の使用タイミング、瞬時加速を使うタイミングなど。
 入念に、念には念をの精神で、二人はひたすら作戦を練った。そしてそれを、拓夢が言っていたように一夏が分かり易いように考えた上で教えていったのだ。
 その甲斐あってか、一夏の動きはクラス代表決定戦の時よりも格段によくなっている。
 おそらく以前の一夏ならば、近接戦闘の時点で負けていただろう。一夏の刀の腕が鈍っていたと言うのもあるが、鈴の機体制御はそれほど巧みだったのだ。

 「ふっ、そろそろ仕掛けるようだぞ?」

 ふと、千冬が言葉を発する。それを聞いた二人は、更に食い入るようにモニターへ視線を向ける。
 何故ならば、これで試合が決まってしまうかもしれないからだ。
 瞬時加速からの零落白夜。それはとても高度な組み合わせで発動も難しい。回避されれば次は無いどころか、無防備な上に自分でシールドエナジーも減らしてしまっている。
 だが、決まればそれで勝負は終わるのだ。勝利と言う最高の形で。

 それが、その事実が分かっているからこそ、二人はモニターへ釘付けになる。

 (馬鹿者だと思っていたが、ここ最近のこいつ等の姿勢は中々だな・・・。ふっ、一夏もいいコーチを持ったじゃないか)
 
 試合の流れは一夏に不利である。なのにも拘らず、千冬の口元には笑みが浮かんでいる。
 それは弟があんな中国帰りの小娘なんぞに負けるはずが無いという姉馬鹿もあるのだが、もう一つ。
 一夏のコーチを買って出た、目の前の二人の存在があるからだ。
 
 箒とセシリアは変わった。拓夢に諭され、自分の指導が押し付けであったことに気が付いてからというもの、二人は努力したのだ。どうすれば相手に、一夏に上手く伝わるのか。どうすれば自分が一夏の力に成れるのか。
 一夏に支えられた記憶を持つ箒は、自分も一夏を支えてやりたいが為。
 一夏の力強さ、曇りの無い瞳に憧れたセシリアは、その輝きを曇らせないが為。
 
 そんなひたむきな姿勢は、千冬に二
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