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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第45話:シュミット3佐のタイマン指南
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んですか?」
 
「まあね。ただ,どっちが幻影かは解らなかったから,
 どっちかにヤマを張ることにしたんだよ」

「悔しいなあ。まだまだゲオルグさんの本気は引き出せないんですね」

「でも,たった1週間でこんなに力をつけるなんてね。
 もうあんまり手抜きはできないね」

「いえ,まだまだです。私の目標は本気のゲオルグさんを倒すことなんで」

「・・・リミッター付きとはいえSランクだぞ?俺」

「目標は高いに越したことないですよね?」

「そりゃそうだね。じゃあ次からは,もうちょっと力出そうかね」

「お願いします!」

ティアナと並んで,訓練スペースの入り口に向かって歩きながら,
俺はティアナにさっきの模擬戦について話をすることにした。

「さっきの模擬戦なんだけどさ,ひょっとして俺が最初見つけたのって幻影?」

「そうですよ」

「ということは,幻影が射撃してるように見えるように誘導弾を
 コントロールしてたのか」

「そうです。本体の私はビルの中に隠れてましたから」

「なるほどね,それで散発的にしか撃たなかったのか」

「はい。でも,ゲオルグさんが砲撃にシフトした時はちょっと意外でしたけど」

「まあ,この1週間はほとんど近接戦闘ばっかりだったからね。
 俺の砲撃は連射もできないし,威力不足だから強い相手だと
 使い物にならないんだけど,牽制くらいには使えるでしょ」

「・・・威力不足って・・・ビル吹っ飛ばしてましたよね」

「一部でしょ。なのはだったらあれくらいのビルは消し飛ぶよ」

「ビルが・・・消し飛ぶ・・・」

俺の言葉にティアナは少し顔を青くしていた。

「前に,俺とティアナ達4人で模擬戦やったときにさ,
 俺がビルに隠れたでしょ?」

「ええ」

「あのとき,ティアナとスバルは俺の隠れているビルにあたりをつけて
 突入したけど,なのはだったらたぶんそんな面倒なことはせずに,
 俺のいたビルを丸ごと消し飛ばす選択をしたと思うんだよ」

俺がそう言うと,ティアナは青いを通り越して蒼白な顔をしていた。

「私,もう2度となのはさんを怒らせないようにします」

「それがいいよ。なのはの全力全開の砲撃はトラウマものらしいから」

「トラウマですか?」

「うん。ずいぶん前になのはと逃亡したテロリストの追跡任務に出たことが
 あってさ,テロリストが隠れてる建物を見つけたら,さっき言ったような
 感じに砲撃で建物ごとドカンとやったのよ」
 
「・・・さぞ恐ろしい経験だったでしょうね」

「そうだったんだろうね。そいつの尋問は俺がやったんだけど,
 たまたまペンを忘れてさ,なのはからピンク色のペンを借りたんだけど,
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