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Fate/WizarDragonknight
明晰夢
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火花が散り、力に秀でたウィザードが倒れ込む。
 さらに、二発目。傾いていくウィザードの体へ、逆方向から美奈都の斬撃が襲う。
 三発目、四発目。次々と襲い掛かる斬撃に、ウィザードは踊らせるように体を流すことしかできなかった。
 そして、最後の一発。美奈都が、全身に力を込めて放つ突き技。
 だが。

「見切ったっ!」

 最後の一撃。
 ウィザードはウィザーソードガンを、その一点に立たせる。
 美奈都の最大の一撃。だがそれは、腕をもぎ取られそうな衝撃を代償に、美奈都の剣を受け流すことが出来た。

「おおっ……!」

 驚きを顔に表す美奈都。
 土から火へ戻ったウィザードは、そのまま美奈都の懐に潜り込む。そのまま体を反転させ、美奈都を蹴り上げる。

「うわっ!」

 両腕を交差させて防御したものの、ウィザードの蹴りがそのまま美奈都を上空へ飛ばす。

「これで終わりだ!」

 ウィザードはそのまま、その指輪を入れかえる。
 それは、決して人に使うことがなかった魔法。だが、彼女に対してこれを使わないのは、失礼にあたると判断した魔法。

『チョーイイネ キックストライク サイコー』
「おお……! 本気が来た……!」

 空中で体を捻り、迎撃態勢を取る美奈都。
 そんな彼女を見上げながら、ウィザードは足元に発生した魔法陣へ足を広げる。右足に火の魔力が集約していくのと同時にジャンプ。
 一方、興奮を隠すことのない美奈都は、その写シを赤く染めていく。
 それはまさに、可奈美の主力技、太阿之剣を放つときの動作とよく似ていた。

「だあああああああああああああああああっ!」
「火砕迅風撃!」

 美奈都の一撃。
 全力を刀身に乗せた一撃。それは、空中でキックストライクと激突し、爆発。
 大きくたちこめていく煙の中。

「ぐはっ!」

 変身解除(・・・・)したハルトが、地面に落ちる。
 同時に、着地した美奈都がハルトを見下ろした。彼女の腕には、キックストライクで付けた焦げ跡が残っており、彼女に少なからずのダメージを与えていた。

「いやー、強かったね」

 だが、そんなダメージを全く顧みることもなく、美奈都は笑顔を見せる。

「私の勝ち! で、いいよね?」
「それ以外の結果だったらむしろ反発していたよ」

 ハルトは持ち上げかけた首を倒す。
 夢の中だというのに、ずっと疲労感が抜けない。息も絶え絶えになり、意識が朦朧としてくる。

「あれ……? この夢も、終わりか……?」
「ありがとうね! 魔法使いと立ち合いするなんて初めてだったから、本当に新鮮だった!」
「そりゃよかった。満足していただけたようで」

 ハルトの視界がだんだん朧げになっていく。瞼が重くなり、
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