暁 〜小説投稿サイト〜
『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
お兄様は妹を助けたい話
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
じゃない。
でも分かってる。あの子は僕に対して隠し事をしてる。
不審な態度、絵を描けない理由、どこで生まれどこから来たのか

「お前さんの為に言ってる。そのうちとんでもない事になっちまうヨ?もしあいつが…財団の手先、それこそあいつ≠フさあばんとだったら」
「違う!!ゴッホちゃんはそんな奴のサーヴァントなんかじゃない!!」

お栄ちゃんの意見を、真っ向から否定する。
でも、分かってる。否定しても無駄なくらい証拠はある。
決定的なのは…サーヴァントはマスターの奴隷という思想、そして絵を描くことしか出来ない自分は罰を受けて当然という思想も、

やつの顔が、どうにもチラつく。


彼女は悪いサーヴァントじゃないと言った。
でも…あの子は……
あの子は……!

「じゃあ会って確かめて来い。」

そう言うとお栄ちゃんは僕の下腹部にそっと触れる。

「えーと…三万二千七百六十八倍分の絶頂サ。意識失うのには丁度いいだろ?」
「え…?」

それと同時に、全身を駆け巡るのは味わったことの無い凄まじい快楽。
さっきお栄ちゃんが触った下腹部を見てみれば、そこに刻まれていた淫紋は消えていた。
つまりは解除されたのだが今の僕にそんなことを考えてる理由は無い。

「あっああああっ!?ま、待って!!3万倍なんてそんなの無…!」

止めようのない絶頂は、僕の待ってくれなんて聞いてくれない。

「――――――っ!!!!――――――――――――??????」


声にならない声を上げ、堰き止められていたものが溢れるようにどくどくと射精し、僕はお栄ちゃんの言った通り意識が飛ぶくらいの絶頂を味わった。

「…。」
「…いったナ。」

がくん、と手足の力が無くなり僕の意識が無くなったことを確認し、お栄ちゃんは立ち上がる。

「あびい、楊貴妃殿。」

2人の名前を呼ぶと、それに合わせて彼女達も立ち上がる。

「夢の世界には入れないのかい?」
「うーん…燃やしたりとか色々試してみたけど、やっぱり無理っぽいかも。」

と、ユゥユゥが困ったように答える。

「おそらくそのゴッホさんが結界を張った…いいえ、描いたかもしれないわ。」
「描く…?」

アビーの言ったことに、お栄ちゃんが反応した。

「描くってなんだい?文字通り絵を描くように描いたってことかい?」
「ええ…そうみたい。」
「……。」

それを聞くとお栄ちゃんは少し考えてから、なにか閃いてニヤつき、パチンと指を鳴らした。

「…ならイける。」
「えっ?」
「張った≠じゃなく描いた≠フなら問題はねぇヨ。まぁ細かい話は後だ。どうにも嫌な予感がして仕方がねェ。」

そうしてお栄ちゃんは急ぐように、僕の夢の世界へと入り込
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ