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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
お兄様は妹を助けたい話
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「あっあああ????だめだめだめだめえっ??」

あれから数時間後。
とうに朝日は昇って時刻はお昼前くらいだろうか?
正確には分からない。
なにせ拘束された僕はお栄ちゃんに描かれた淫紋の効果によって絶頂を禁止され、嘘をつく度に快楽が倍になっていく身体にされている。
今何時だとかそれどころじゃないんだ。
お栄ちゃんがゴッホちゃんの絵を見せ、「こいつは誰だ?」と問い、僕は「知らない」とシラを切る。
そのたびに快楽は倍増。
2倍、4倍、8倍…もう512倍辺りになってから計算するのはやめた。

「中々ねばるじゃないか。」
「確かに。今日の舞さんは強情ね。こんなの初めてかも。」

ユゥユゥと一緒に亀頭を筆でいじくり回しながらアビーは呆れながら答えた。

「うーん、どうしよっか…。」
「いっそのことまた触手達の苗床にしましょう?自白するまで舞さんに出産させるの!」
「しゅ、出産!?触手を!?産んだことあるの!?」

怖気が走る。
当時は気持ちよくて仕方がなかったけど、僕はあの時とんでもなくおぞましい事をさせられてたんだ。
1年間触手の苗床になって、子供を孕ませ続けられる。
それはさすがにごめんだ。二度とやりたくない。

けど、

「そんな人…しらない…っ!」

僕はそれでもシラを切り続けた。

「……。」

心配そうな目で見るユゥユゥ、
呆れてものも言えないアビー、
そして、

「…本気で、言ってんのかい?」

腕を組み、冷たい視線でこちらを見下ろすお栄ちゃん。

「こいつとは大層仲良くしたそうじゃないか。夢の中で色んな場所に出かけて、一緒に飯も食って、楽しく絵を描いた。」
「……。」
「その上お兄様≠ネんて呼ばれて慕われてるってのに、名前も知らないっていうのは少し無理があるナァ?」

お栄ちゃんの手が、僕の顎を優しく掴んでくいと持ち上げる。
その目が、双眸が僕をじっと見つめて映す。
頑なに口を閉じて、キッと睨む僕の顔を。

「なぁ、マイ。」
「…。」
「怪しいとは、思わないのかい?」
「……。」

お栄ちゃんの口調が柔らかくなる。

「突然お前さんを尋ねて来て、素性も教えたがらない、なのにやたらと仲良くしたがる…まるで誑かして何か嵌めようとしてるみたいじゃないか。。」
「ゴ…ゴッホちゃんはそんなんじゃない!悪いことなんて企んだりしてるわけなんか…!」
「ホー、ごっほ≠チて言うのかい。」

しまった。
ついうっかり彼女の名前を出してしまった。

「マイも薄々気付いてるだろ。そのごっほ≠ニやらが、まともなさあばんとじゃないってこと。」
「……」
「…ナァ?」

お栄ちゃんの手が、僕の頬に触れる。
違う。ゴッホちゃんは悪いサーヴァント
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