第40話:若者たちは休暇だそうで
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かねたよ。で?効果は?」
「稼働時間はカートリッジ1発あたり5分です。
範囲は打ち消すAMFの強度にもよりますけど,実験用に製作した
AMF発生装置の最大出力時でも装置から半径3m圏内は完全にAMFを
打ち消せます。その範囲外でも徐々にAMFの強度は上がりますが,
AMFCの効果自体はあります」
「そうか,上出来だね。さっそく使ってみたいんだけど実験用の
AMF発生装置ってどこ?」
「案内します」
シャーリーに案内されたのはデバイスルームの近くにある倉庫の1つだった。
シャーリーがドアを開けると,部屋の中に巨大な装置が置かれていた。
「今装置を起動するのでちょっと待ってくださいね」
シャーリーはそう言うと,端末に向かって何かを調整していた。
しばらくして,部屋に鎮座するAMF発生装置が小さく唸りをあげ始めた。
「今,この部屋の中にこの装置が発生できる最大出力のAMFを展開してます。
まず,AMFCなしで魔法を使ってみてもらえますか」
俺はシャーリーに頷いてから,レーベンをセットアップすると,
レーベンに魔力をまとわせようとする。が,まったく魔力を結合できなかった。
試しに,砲撃のチャージをしてみようとしたが,こちらも同じだった。
「すげえ強度のAMFだな。まったく魔法が使えないぞ」
「そうですか?じゃあAMFCを起動してください。カートリッジを装填すれば
勝手に起動しますから」
シャーリーはそう言いながらカートリッジを一発放ってよこしたので
俺は装置にカートリッジを装填した。すると装置は甲高い音を立てて起動した。
さっきと同じようにレーベンに魔力をまとわせようとすると,
何の苦もなくレーベンは俺の魔力で青黒い光をまとった。
さらに,右手の上に魔力弾を生成してみると,こちらも難なく成功した。
「すごいな。フルスペックの魔法が使えるぞ」
少し感動しながらシャーリーにそう言うと,シャーリーは自慢げに笑った。
「よかったです。これでずいぶん楽になりますよね?」
「ああ,これは助かるよ」
「何か問題はありそうですか?」
「片手がふさがるのは困るな」
俺は,今も装置を左手に握っている。
「じゃあそこは考えておきます。とりあえずはポケットにでも入れて
おいてください。あとはないですか?」
「今のところはないよ。あとは実戦で使ってみてからだね。
とりあえず,計測結果をまとめて報告書をあげといてくれる?
前線メンバーへの導入は,俺からはやてに進言しとくよ」
「解りました。じゃあその試作品はゲオルグさんに預けておきますね」
「うん。じゃあよろしく」
俺がそう言って部屋を出ようとすると
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