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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第39話:TVを見ながらご飯を食べるのは行儀悪いですよ
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れてた」
 
「ひどいなあ。俺拗ねちゃいますよ」

「勝手に拗ねてろ」

俺が突き放すように言うと,シンクレアははいはいと言って自分の昼食に
手をつけ始めた。

「あの,ゲオルグさん。こちらの方は?」

声のした方を見るとティアナが俺とシンクレアを交互に見ながら尋ねてきた。

「なのは。こいつらにシンクレアのことは紹介してないの?」

俺がなのはに聞くと,はっとした顔で首を振った。
ちなみに,隊長・副隊長陣には着任後すぐに紹介してある。
もちろん,偽装身分であるシンクレア・ツァイス三尉としてではあるが。
俺は,隣に座るシンクレアに自己紹介するように言った。

「じゃあ自己紹介ね。俺はシンクレア・ツァイス3等陸尉。
 6課での役割は部隊付の参謀ってことになってるけど,実際には
 ゲオルグさんの小間使いだね。よろしく」

「「「「よろしくお願いします」」」」

シンクレアがフォワード4人の方を向いて自己紹介すると、
フォワード4人はそろった返事を返していた。

そのまま,シンクレアへの質問タイムが開始されていたが,
俺は適当に聞き流しながら,モニターに流れているニュースを見ていた。
クラナガン市内での連続強盗事件のニュースが終わり,
次のニュースに移ったところで,俺の意識はそちらに集中した。

「・・・さん。ゲオルグさん!聞いてます!?」

隣のシンクレアが俺を呼ぶ声で俺は意識をニュースから会話に移した。

「ん?何?」

「どうしたんです。何かぼーっとされてましたけど」

シンクレアがそう聞くので俺は無言でモニターを指さした。
モニターの中ではアナウンサーが地上本部の防衛戦略に関する記者会見の
様子を伝えていた。

「そういえば,もう少しすると公開意見陳述会ですね」

シンクレアが思い出したかのように言う。
その間にゲイズ中将の会見の様子に映像は切り替わっていた。

「あのおっさんはまだあんなこといってんのか?」

ヴィータがあきれたような口調で言う。

「ん?ヴィータはゲイズ中将が嫌いなのか?」

俺が聞くとヴィータは黙って頷いた。

「ふーん。確かにあの人の言ってることは俺もどうかと思うけどね。
 犯罪発生率20%減に検挙率35%向上ってのはどう考えても無理とも思うし。
 でもね・・・」

俺がそこで言葉を切って,食後のコーヒーに口をつけた。

「でも,何なの?」

なのはが俺に先を促す。

「あの人が言ってることもわかるんだよね」

「なんで?管理局の基本方針には反してるよね」

「確かにね。でも,最近の地上の治安状況の悪化はひどいと思うんだよ。
 テロに限らず,窃盗とかの一般犯罪も俺がガキの時に比べると

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