第37話:スニーキング・ミッション
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
あ奴らはどこにいるんです?]
シンクレアがそう聞くので俺は少し考え込んだ。
(マイクが拾ってるのはこの下の部屋の音で間違いない。
でも,下の部屋にはだれもいない。
あるのは気味の悪い脳みそのオブジェが3つ。
3人の男と思われる連中の会話から察するに,
連中が管理局による次元世界の管理体制を確立した・・・
待てよ?それって今から100年以上前のことだよな・・・
ひょっとして・・・)
俺はある突拍子もない考えに行き着いた。
[なあ,シンクレア。ひょっとしてあの脳みそのオブジェが
最高評議会の皆様なんじゃないのか?]
[何言ってるんですか?脳みそのオブジェが喋ってるって言うんですか?]
[まあ聞けよ]
そう言って俺は,シンクレアに俺の考えを話した。
[確かに人の寿命から考えれば,今の世界を作り上げた皆さんが
五体満足に生きてるわけないとは思いますけど・・・]
[でも,そう考えれば辻褄が合うだろ?]
[確かにそうですけど・・・]
シンクレアはまだ納得しきれていないようだった。
[とにかく,ここの連中の会話から察するにこの連中が最高評議会と
俺は判断した]
[じゃあどうやって誘拐するんです?]
[プラン変更だ。とりあえずはここの会話をモニターする]
[無線で飛ばしますか?]
[アホか。地下だろ?それに無線なんか使ったら傍受の可能性もある。
有線でさっきの機械室のところまで引っ張ってそこで記録する]
[モニターするって言いませんでした?]
[だから,定期的に記録媒体を取りに来て,それを再生するんだよ]
[了解です。じゃあ,その作業だけやって隊舎に帰還します?]
[いや,それだと遠すぎるから,俺のセーフハウスを使う]
[ゲオルグさんのセーフハウスって,近いんですっけ?]
[転送ポートの近くだよ。ここからなら歩いて20分ってとこだ]
[そりゃいいですね。そこで記録した会話をモニターですね]
[そうだ。じゃあ,記録装置を設置して撤収するぞ]
[了解です]
俺とシンクレアは,カメラをそのままにしてカメラから伸びるコードを
延長しながら,機械室近くのダクト内に記録装置を設置して,
その場を後にした。
そのまま真夜中になるまでマンホールの下で待ち,マンホールから出ると
俺とシンクレアは,徒歩で俺のセーフハウスに向かった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ