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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第37話:スニーキング・ミッション
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音が響いた。
少しすると,3つのタンクの前に一人の女性が立っていた。

(研究員か?にしてはそれっぽくない格好だけど・・・)

そんなことを考えながら映像を見ていると,女性は培養タンクらしきものの
前にある,端末で何かを見ているようだった。

(やっぱり研究員っぽいな・・・外れか・・・)

その時,耳に入れたイヤホンから話し声が聞こえてきた。

『・・・君か。いつもご苦労だな』

『いえ,これが私の仕事ですから』

俺はシンクレアの方を見ると,念話で話しかけた。

[なあ,あの女誰と話してんだ?]

[さあ?映像を見る限りでは他に誰もいませんよね]

[通信か?]

[ですかね?無線通信は使ってないみたいですけど・・・]

[んじゃ有線か・・・でもなんでわざわざ通信なんだ?
同僚かなんかとの会話なり上司への報告なら,直接すればいいよね]

[同感ですけど人それぞれというか,職場それぞれじゃないですか?
あ!あの女が出ていきますよ]

シンクレアがそう言ったので,カメラの映像に目を向けると,
研究員らしき女性が部屋から出ていったのが見えた。
部屋の中は再び静寂に包まれる。

[なんか外れ引いたっぽいな。ごめんな巻き込んじゃって]

[いえ。俺も納得して引き受けたんですから同じですよ]

その時,イヤホンから男の声が響いた。

『昨今,地上の方が騒がしいようだな』

『然り。何やら魔導機械が頻繁に出現しているようだ』

『しかも,特定のロストロギアを狙い動いているとか』

『レジアスも存外使えぬ男よな』

イヤホンからは依然として男の声で会話が続いているが,
俺は思わずシンクレアと顔を見合わせた。

[おい。やっぱり誰か部屋にいるだろ]

[確認してみます]

シンクレアがカメラを操作し,全方向を確認してみるが,
足元の部屋にはやはり人影はない。

[やっぱり誰もいないですよ]

[じゃあ誰が喋ってるんだ?]

[俺にわかるわけないじゃないですか]

俺とシンクレアが狼狽しながらそんな念話を交わす間にも,

イヤホンからの会話は続く。

『しかし,レジアスの計画はいかに考えるか』

『昨今の情勢を鑑みれば,あの男があのようなことを言い出すのも
 無理ないことだ』

『されど,あのような大規模な質量兵器の配備を,
 ましてこのミッドチルダにおいてなど認めるわけにはいくまい』

『左様。我らがいかに苦労して今の世界を作り上げたのかを
 奴は理解しておらんのだ』

[おい,今の聞いたか]

[はい。ひょっとしてこの会話をしている連中が最高評議会じゃないですか?]

[俺もそう思うよ]

[じゃ
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