第二章
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「だからだよ」
「飲んで食べて」
「試合も楽しむか」
「そうするか」
「今日はね」
こう言ってだった。
ノヴァーリスは実際に友人達と共に自宅のテーブルを囲んで乾杯してだった。
そのうえでビールをドイツの一リットルのジョッキで水の様にごくごくと飲んだ。そして瞬く間に一リットル空けてだった。
当然の様におかわりをした、そうしつつ昼食を食べてだった。
テレビでホッケーの試合を観ると憮然とした顔で言った。
「なっていないね、そこで強引にでも攻めないと」
「えっ、どうしたんだい」
「急にそんなこと言って」
「試合かい?」
「今は攻める時かい?」
「そうだよ、それをしなかったあのチームは負けるよ」
声も憮然としていた、そのうえでのものだった。
「絶対にね、こんなのだから最近低迷しているんだ」
「いや、それはわかるが」
「君の違憲として」
「しかし随分言うな」
「普段の君とは大違いだ」
「それに顔が赤いぞ」
見れば耳も首もだった、シャツの襟から出ている部分が全てそうなっていた。
「真っ赤じゃないか」
「まるで日焼けしたみたいだ」
「手までそうなっているぞ」
「随分凄いな」
「凄くないさ、飲んだらだよ」
ノヴァーリスはさらに飲みつつ言った、ビールのジョッキを手放すことはなく空になるとリットルのジョッキが満たされるまでに注いでまた飲んでいる。
「いつもこうだよ」
「普段より饒舌になって」
「表情も口調もか」
「変わるのかい」
「そうだよ、飲んだら」
まさにその時はというのだ。
「この通りだよ」
「ちょっと体温測ってみないかい?」
友人の一人が言ってきた。
「これから」
「いいよ、君達は僕の体温が低いと言うけれど」
ノヴァーリスは自分からこのことを話した。
「果たしてそれがどうなのか」
「今わかるんだね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「そうなるよ」
「そうなんだね」
「だから測るよ、しかしこのチームは守備もなってないな」
先程攻めるべきと言ったチームの話をまたした。
「これでは負けるよ」
「また随分と饒舌になったな」
「しかも結構感情的だし」
「これだとな」
「体温も高いかもな」
怒気も顔に出すノヴァーリスを見てだった。
友人達は話した、そして。
実際に体温を測るとだった。
「四十度か」
「高いな」
「これはな」
「随分と」
「普段僕の体温は三十五度だよ」
それ位だとだ、ノヴァーリスは話した。
「けれど飲んだらこうなるんだ」
「そうなんだな」
「四十度になってか」
「しかも感情も出してか」
「どんどん喋る様になるんだな」
「そうだよ、だから自分で言うんだ」
やはり飲みつつ言った、飲むのは止まらない。
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