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見せパン
第二章

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「もっと言えば座っても」
「見えますよね」
「そうなるわ」
「特撮だからアクションも多いですが」
「貴女中学高校空手部だったでしょ」
「はい、二段です」
「だからアクションも買われてるから」
 それでというのだ。
「もうね」
「見えまくりますね」
「見えまくりっていうか」
 徹子はその衣装を着た直海に話した。
「見せる?」
「自分からですね」
「その域よ」
「そうですよね」
「ええ、けれどね」
 徹子は直海に真面目な顔で話した。
「注目されることは間違いないから」
「だからですか」
「貴女この役でブレイクすることもね」
「あります?」
「その可能性あるから」
「そうですか」
「特撮はヒーローが主に注目されるけれど」
 それでもというのだ。
「ヒロインもだから」
「だからですね」
「観られることもね」
 このこともというのだ。
「ちゃんとね」
「あるんですね」
「そうよ」 
 まさにというのだ。
「それは貴女もわかってるでしょ」
「はい、それは」
 直海もそれはと答えた。
「子供の頃からそうした番組知ってますから」
「ヒーローも人気が出るけれど」
「ヒロインもですね」
「それだけで貴女は今注目されてるのよ」 
 ヒロイン役になっただけでというのだ。
「けれどね」
「それに加えてですか」
「はっきり言うわ、貴女は今ね」
「見られることで、ですね」
「下着をね」
 徹子はまさにと言った。
「毎週毎週これでもかと見られてよ」
「注目されていますね」
「そのお陰で人気が出てよ」
「グラビアの仕事もどんどん来ていますね」
「そうなってるでしょ」
「今度週刊少年エイトの巻頭ですし」
「青年雑誌でもね」
 徹子は言い加えた。
「それで写真集もね」
「出させてもらいますね」
「それもこれもよ」
「今の役があってですか」
「そうよ、ミニスカートの衣装で」
「それだけでも注目されますね」
「それがこれでもかと見えるなら」  
 それならというのだ。
「注目されない筈がないわ」
「そういうことですね」
「ええ、これはいいスタートダッシュよ」
 女優としてというのだ。
「いいことよ」
「そうですね、ただ」
「ええ、下着見られてよね」
「かなり恥ずかしいんですが」
 直海は徹子に困った顔で話した。
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