第二章
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シルヴィアは今は雨は我慢することにした、そうしてだった。
京都で学び続けた、自分が学んでいる日本文学だけでなくだ。
様々なことを学んだ、そして。
遂に梅雨が終わった、それで藍衣に話した。
「よかったわね」
「梅雨も終わるでよ」
「本当に止まない雨はないわね」
「雨の後は晴れるっていうしね」
藍衣はこうも言った。
「絶対にね」
「梅雨も終わるのね」
「そうよ」
シルヴィアに笑顔で話した。
「だからね」
「今梅雨が終わって」
「晴れてるのよ」
「そういうことね」
「それでまだ七夕じゃないけれど」
藍衣はさらに話した。
「うちそろそろそっちの用意するから」
「そうなの」
「うち土産物屋さんやってるでしょ」
「四条の方でね」
「それで竹用意するから」
笹のそれをというのだ。
「一緒に飾る?短冊とか」
「私もしていいの」
「いいわよ、じゃあ今度ね」
「うん、竹お店に来たら」
「短冊とか他のものをね」
その竹にというのだ。
「飾りましょう」
「それじゃあね」
こう話してだった。
シルヴィアは藍衣の家が経営している店に竹が来ると連絡を受けるとその足で店に行ってそうしてだった。
笹に何かと飾っていった、それをはじめたのは夕方になってからで。
終わる頃にはもう夜になっていた、それで藍衣はシルヴィアに話した。
「暑いし涼みに行く?」
「京都の夏は暑いって聞いたけれど」
「凄いでしょ」
「こんな夏はじめてよ」
うだるものを感じつつだ、シルヴィアは答えた。
「これは厳しいわ」
「これが京都の夏でね」
それでとだ、藍衣は話した。
「夜もこうだから涼みにね」
「その為によね」
「今からちょっと鴨川の方に行って」
そうしてとだ、この日も白のワンピース姿のシルヴィアに話した。
「それでね」
「涼みに行くのね」
「そうしない?帰ったら西瓜食べて」
「日本の西瓜ね」
「余計に涼む?」
「京都の夏は暑いけれど」
それでもとだ、シルヴィアは応えた。
「京都の街は好きだし」
「鴨川の辺りもよね」
「ええ、それじゃあ」
「今からね」
「行きましょう」
一緒にとだ、こう藍衣に答えてだった。
シルヴィアは藍衣に鴨川のところに連れて行ってもらった、そして夜の鴨川のほとりを歩いてだった。
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