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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第30話:古巣への帰還
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ロアに向かった。
その途中で,はやてが話しかけてきた。

「そういえば私,情報部フロアに入るんは初めてやわ」

「そうなの?ヨシオカ一佐と話をしたときは?」

「通信で話したり,会議室で会ったりやね。
 そもそも私一人では入られへんやん」

「それもそうか」

情報部フロアは本局の人間でも入れる人間が限定される。
情報部員であれば当然入れるが,それ以外では提督クラスでもないと入れない。
なので,はやてが入れないのは当然と言えば当然なのだ。

そうこうしているうちに,情報部フロアの入口に到着した。
情報部フロアのセキュリティは3段階で,
まずIDカードの認証,次に指紋認証,最後に網膜スキャンによる認証で
それを順番通りにこなさないとロックが外れないようになっている。

俺が,慣れた手順でロックを外すと目の前のドアが開いた。
俺ははやてを先に通してから自分も情報部フロアに入った。

「なんか普通やね。ほかの部署とそんなに雰囲気変わらへん感じや」

「あのなぁ,建物が同じなんだから廊下の雰囲気が
 そんなに違うわけないじゃん」

俺とはやては目的地であるヨシオカ一佐の執務室に向かった。
途中で,何人か見知った人間とすれ違い,その度にビシッと敬礼されるので
はやてが,少し驚いているようだった。
ヨシオカ一佐の執務室の前に着くと,俺はブザーを鳴らした。
中からどうぞという声が聞こえてきたのでドアを開けると,
ヨシオカ一佐が書類仕事をしていた。

「ご無沙汰しています。ヨシオカ一佐」

俺がそう声をかけるとヨシオカ一佐は書類から目をあげずに
部屋の中にあるソファを指さした。

「すまんが数分待ってくれ。これだけ片付ける」



俺とはやてがソファに座って待っていると3分ほどで
ヨシオカ一佐が俺たちの向かい側に座った。

「よう,ゲオルグ。意外と早い再会だったな」

「そうですね。こんな形でここに戻ってくることになるとは
 思ってませんでした」
 
「八神は久しぶりだな。1年ぶりになるか」

「お久しぶりです。今日は急に伺って申し訳ありません」

はやてがそう言うと,ヨシオカ一佐は手を振った。

「んなことはいいんだよ。ところでゲオルグはどうだ?
 ちゃんと仕事してるか?」
 
「ちゃんとやってくれてますよ。私はすごい助かってますから」

はやてがそう言うと,ヨシオカ一佐は嬉しそうな笑顔になった。

「そうか。なら,俺も貴重な人材を出した甲斐があったってもんだよ」

俺たちはしばらく近況報告なんかの雑談をすると,
ヨシオカ一佐が本題を切り出してきた。

「で?今日はどんな話をしに来たんだ?雑談をするためだけに
 本局まできたわけじ
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