第27話:ゼスト・グランガイツ
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指揮官として責任を感じてるよ」
俺がそう言うとヴィータが珍しく心配そうな顔を向けてきた。
「んなことねーよ。ゲオルグが仕切ってくれたからあたしたちが迷いなく
動けたんじゃねーか」
「そうだな。ゲオルグが一人で調査に出た時も我々は戦闘中だった。
他に選択肢が無かった以上やむ得ない判断だ」
ヴィータに続いてシグナムも俺をかばってくれた。
「2人とも,ありがとうな」
次にフォワード4人が俺の前に立った。
「あの,すいません。私たちが力不足だったためにこんなことに・・・」
スバルがうつむいてそう言うので,俺はスバルの頭をガシガシとかき回した。
「別に俺が負傷したのはお前らのせいじゃない。
ただ俺に油断があったからだよ。だから,気にすんな。いいな!」
俺がそう言うと4人とも力なく頷いた。
「さ!もう夜も遅いし,ゲオルグくんはけが人なんだから
早く寝かせてあげなくちゃね」
シャマルがそう言ってなのはとフェイト以外の全員を部屋の外に追い出した。
あとに残ったなのはとフェイトはうつむいている。
「なのは,フェイト。心配かけてごめん」
俺がそう言うとフェイトが顔を上げた。
「ほんとだよ。私,本当に心配したんだからね。
もうこんな無理はだめだよ,ゲオルグ」
「・・・善処するよ」
「ダメ。ゲオルグは昔からいろんなことを一人で抱え込む癖があるんだから。
もっと私達を頼ってよ。いい?ゲオルグ」
「了解」
俺がそう言うとフェイトは医務室を出て行った。
あとには,俺となのはだけが残された。
「なのは・・・」
「ゲオルグくんはさ・・・」
俺がなのはに声をかけようとすると,なのはが口を開いた。
「随分前に私に怒ったよね。無理しすぎだって。でも,私は本当の意味で
ゲオルグくんの言ったことを理解してなかったよ。
で,今回ゲオルグくんが戦闘中に倒れたって聞いて,
声をかけても全然返事してくれなくて,やっと判ったんだ。
無茶して,周りに心配をかけるっていうのがどれだけ悪いことか。
だから,今までゴメンね。ゲオルグくん」
なのはが小さな声でそう言った。
俺はなのはに近づくと軽くデコピンを食らわせた。
「なーに殊勝なこと言ってんだ。そんなこと言ったって
どうせなのははいざとなったら無茶するに決まってるだろ。
なら,俺は俺のできることをするだけだよ。なのはが傷つかないようにね。
んなことより,今日は心配かけてゴメンな。あと,心配してくれてありがと」
俺はそう言うとなのはの頭をやさしくなでた。
「うん!どういたしまして!」
そう言ってなのはが見せてくれた笑顔は,これまで見た中で最高
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