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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第20話:お姉ちゃんのカタキっ!
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オルグくんなんて見たことないもん。どうしたの?」

「うん,なのはの言うとおりだよ。
 ゲオルグ,何かあるなら話してくれないかな。
 スカリエッティは私もずっと追ってきた犯罪者だし」

なのはとフェイトはそう言ったが,俺は首を横に振った。

「別に何もないよ。ただ,大物の名前が出てびっくりしただけ」

俺が下をむいてそう言うと,はやては俺を見つめてきた。

「あかんよ,ゲオルグくん。そんな泣きそうな顔して言っても
 何か隠してますって言ってるようなもんやで」

俺が顔を上げると,なのはとフェイトが心配そうな顔を向けていた。

《マスター,これ以上隠すのは無理でしょう》

「レーベン,やっぱりなんかあるんやな!」

はやてがそう言った。

《はい,スカリエッティはマスターのお姉さんを殺した犯人です》

レーベンがそう言うと,ハヤテたちは息を飲んだ。

「・・・ほんまなんか?ゲオルグくん」

はやてもなのはもフェイトも不安そうな顔をしていた。

「ああ,本当だよ。俺の姉ちゃんは俺より5つ年上だったんだけど,
 地上本部の魔導師でさ,8年前に姉ちゃんの所属部隊がスカリエッティの
 アジトの一つを発見して,踏み込んだんだけど全滅したんだ」

「8年前ってことは,私と出会ったときには,もう・・・」

フェイトが辛そうな顔をして聞いてきた。

「そうだね。ちなみに,俺は姉ちゃんが死んだときには
 時空航行艦に魔導師として配属されたばかりでね。
 姉ちゃんの葬式にも出られなかった」

俺は,絞り出すように言うと,両手を握り締めた。

「そうやったんか。ごめんな,嫌なこと話させてしもうて」

はやてが済まなそうな顔で俺に言った。

「・・・いいよ,もう。それに悪いのはスカリエッティだから」

俺はそれだけ言うと,部隊長室を後にした。



俺は,自室に戻るとクレイに盗ませた地上本部の公式文書の中から
最近見つけた文書を眺めていた。
それは,ゼスト隊が作成したスカリエッティのアジトに踏むこむ作戦の
計画書だった。
計画書は,実際に作戦が実行される3週間前に作成されていた。
そして計画書には,応援部隊のリストも記載されていた。

(当初の計画では,首都防衛隊をはじめとして5部隊で突入する
 つもりだったのに,実際にはゼスト隊だけで作戦を強行した。
 ってことは・・・)

俺は同じくクレイに盗ませた通信記録を調べ始めた。
ゼスト隊が応援を要請した部隊の通信記録を見ると
ゼスト隊からの応援を要請する通信があった後に,
地上本部上層部から内容のわからない秘匿通信が入っていた。

(地上本部上層部からゼスト隊を援護しないように
 圧力をかけたん
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