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レーヴァティン
第二百七十三話 全てを整えその二

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「残念ですが」
「そうだな」
「金や銀なら多少の量で、です」
「貨幣を造ったり出来るな」
「財産にもなります、ですが武具にするなら」
 そうであるならというのだ。
「その量はです」
「相当なものだ」
「一つ一つでそうであり」
 そしてというのだ。
「それが百万人分にもなると」
「流石にな」
「途方もないことです」
「石を変えるだけでもな」
「時間があれば可能でも」
「その時間もな」
 これもというのだ。
「どう考えてもな」
「ありません」
 源三は断言した。
「クトゥルフが攻めてくるとです」
「考えていいからな」
「ですから」
 それでというのだ。
「そこまでの時間はです」
「ないな」
「はい」 
 英雄に対して答えた。
「そうしたくとも」
「時間もまた資源だ」 
 英雄は強い声で述べた。
「それは限られれている」
「そうです、クトゥルフとの戦いの時は迫っています」
「刻一刻とな」
「その中で最強の装備を揃えることに専念してです」
「その準備が間に合わずな」
「攻められて敗れてな」
 そうなってはというのだ。
「本末転倒です」
「その通りだ」 
 英雄も述べた。
「まさにな」
「ミスリルやオリハルコンは滅多にないものです」
 順一はこうした鉱物がレアメタルであることを強く言った。
「そもそもそれを百万人分です」
「揃えることはな」
「それ自体が夢です」
「途方もないな」
「ですから」
 それでというのだ。
「こだわることはです」
「ないな」
「はい、最初からです」
「希少なものとしてだな」
「限られた将兵のみ預ける」
「それでいいな」
「そうです、それよりも出来るだけです」
 順一はさらに言った。
「質がよく多く造られる」
「そうした武具を揃えるべきだな」
「はい」 
 まさにというのだ。
「それが妥当です」
「そうだな、強く高価な装備を揃えることは難しい」 
 英雄も言った、言いつつ深く考えそのうえで言葉を出していた。表情は変わらないがオーラにそれが出ていた。
「非常にな」
「それは起きた世界でも同じですね」
「現代でもな」
「左様ですね」
「強力は兵器はいいが」
 その存在自体がだ。
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