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カルトの特徴
第二章

[8]前話
「とんでもなく独善的ならよ」
「カルトなの」
「ええ、攻撃的で独善的なら」
「じゃあそうした教えの宗教団体は」
「近寄らないことよ」
 カルトと思ってというのだ。
「いいわね」
「そうするわね」
「それとね」
 由美は枝豆やはりつまみで買ったそれを食べつつ話した。
「やたらお金を欲しがる」
「お布施とか言って」
「そうした場合もね」
「カルトなのね」
「だからね、教えとお金のことを見たら」
「わかるのね」
「ええ、今来たのは近所の普通の教会の人だから」
 そうだというのだ。
「キリスト教のね」
「そうなの」
「別におかしな団体じゃないけれど」
「あんた浄土宗だから」
「間に合ってるのよ、まあ布教は宗教家のお仕事の一つだし」
「当然やることね」
「そうよ、カルト教団でないならいいけれど」
 それでもとだ、由美は言った。
「けれど何度も言うけれど私浄土宗で」
「宗教はこちらだから」
「間に合ってるのよ、だからね」
「帰ってもらってるのね」
「そうよ、じゃあ今夜はね」
「飲みましょう」
「明日はお互いお休みだしね」
 笑って話してそうしてだった。
 由美は明音と共に飲んだ、しこたま飲んでからシャワーを浴びて寝た。その時にはもう二人共家に勧誘が来たことは忘れていた。しかしカルト教団の特徴については話した由美も聞いた明音も覚えていて二人共そちらには引っ掛からなかった。


カルトの特徴   完


                 2022・12・20
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