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年上趣味でも
第二章

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「それ以上はなんだ」
「趣味じゃないか」
「だってうちのお袋より年上の人とかね」 
 少し苦笑いになっての返事だった。
「流石にね」
「無理か」
「うん、一つでも年上の人ならいいし」
「四十代までだとか」
「いいよ、僕今二十四だけれどね」 
 自分の年齢の話もした。
「けれどね」
「お袋さんより年上だとか」
「お袋今五十歳だから」
 それでというのだ。
「お袋より上だとね」
「無理か」
「僕母親と付き合うとかね」
「それはアウト過ぎるな」
「そうした漫画とかアニメじゃないとね」
「流石にないな」
「何かいいのか」
 首を傾げさせて言うのだった。
「自分の母親となんて」
「そうした漫画とかゲームとかか」
「義理ならわかるよ」
 母親でもというのだ。
「よくあるよね」
「そうした漫画とかゲームでもな」
「小説でもね」
「国の名前付いた文庫とかだな」
「そう、欧州のね」 
「そうだな、けれどな」
「実の母親となんて絶対に無理だし」
 こう言うのだった。
「それにだよ」
「さらに年上だとか」
「もうね」
 火野は強い声で話した。
「僕としてはね」
「絶対にか」
「無理だから」
 それでというのだ。
「五十代の人はだよ」
「年上趣味でもか」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「この前のデリヘルで」
 風俗の話をするのだった。
「ホテルに来てもらった人二十八ってサイトにはあったけれど」
「違ったか」
「どう見ても三十五はね」
 その年齢はというのだ。
「超えてたよ、声は割れて体型が崩れていて」
「サイトの紹介と違ってか」
「もう絶対にね」
 その人はというのだ。
「そうだったよ」
「それでお前その人とどうしたんだ」
「お袋より年下で僕より年上なのは間違いないから」
 これが返答だった。
「やっぱりね」
「そういうことか」
「うん、楽しませてもらったよ」
「そうなんだな」
「まあね」 
 さらに言うのだった。
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