第一章
[2]次話
最適なリゾート地
笑顔でだ、時任直美は娘の敦美に言った。
「今度のお休みはバカンスよ」
「あそこでなの」
「そうよ、あそこに行ってね」
アーモンド形の吊り目で黒髪をやや茶色に染めて腰まで伸ばしている母は自分そっくりの顔で黒髪をおかっぱにしている娘に話した、背は一六五程でかなりのスタイルだ。
「バカンスよ」
「うん、わかったわ」
娘は笑顔で応えた。
「それじゃあね」
「お父さんも一緒にね」
「三人でなのね」
「行きましょう」
こう話してその日曜日にだ。
一家で近所のプールに行った、そこは色々なプールがあってだ。
内装はジャングルの様だ、敦美はその中でスクール水着姿で母に言った。
「お母さん水着替えたの」
「新しいの買ったのよ」
母は娘に黒ビキニ姿で答えた、抜群のスタイルが露わになっている。
「折角だからね」
「バカンスだから?」
「そうよ」
まさにというのだ。
「それでよ」
「そうなのね」
「似合うかしら」
「うん、似合うよ」
小学一年生の娘は三十になったばかりの母に笑顔で答えた。
「凄くね」
「よかったわ、お母さんもね」
母もと言うのだった。
「いい水着を選んだつもりだし」
「そうなの」
「だから敦美ちゃんにそう言ってもらってね」
自分の娘にというのだ。
「嬉しいわ」
「そうなのね」
「さて、泳ぐか」
面長で眼鏡をかけて黒髪を左で分けている父の直哉が言ってきた、背は一七一位で痩せた身体にトランクスタイプの水着である。
「久し振りにな」
「運動はいつもしてるでしょ」
妻はその夫に言った。
「ジムで」
「泳ぎはしてないから」
「それでなの」
「今日は泳ぐよ」
「じゃあ私はね」
妻は夫に笑顔で応えた。
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