第2話:これってヘッドハンティング?
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はやてと喫茶店で話した翌日,俺は上司である本局情報部統括官の
ナオキ・ヨシオカ一佐の元を訪れていた。
「ふーん,お前が何か裏がありそうだっていうのもわかるねぇ」
俺がはやてから聞いた話をヨシオカ一佐にかいつまんで説明すると
ヨシオカ一佐は頭を掻きながら言った。
「しかも,相手があの八神の嬢ちゃんだろ?
あいつはあんななりして狸だからね。」
「はやてをご存知なんですか?」
「ん?ああ。二年ほど前になるかな?あいつの捜査してた事件に絡んで
調査要請があってね。お前も派遣したと思うよ。覚えてないか?
第73管理外世界でちょっとした戦闘になったやつ」
「ああ,あれですか。覚えてますよ。あれってはやてが絡んでたんですか。」
その件ならはっきり覚えていた。管理外世界にあったロストロギアの研究施設の探索任務だった。
「まあね。まあ,あいつもたくさん事件を抱えてたみたいで,自分自身じゃ
動けないから情報部に依頼を出したみたいなんだけどね。」
「はあ。そうですか」
「てなわけで,あいつのことは少しは知ってるつもりなんだけどねぇ・・・」
一佐はそこで言葉を切り目を閉じた。
「何です?」
「あいつは狸だけどさ,友達に嘘をつくような奴じゃあないと思うんだよ。
ただ,何か隠してるかもしれないとは思う。お前さんの言うとおり
いくつか説明のつかない部分があるのは確かだからね」
「それが何か?っていうのは想像つきませんか?」
「情報不足だね。まあ,あいつが隠すってことは多分話が大きすぎるから
なんだろうけど」
「そうですか」
俺が少し落胆して答えると,一佐の雰囲気が少し柔らかくなった。
「ところで,お前さんはどうしたいの?」
「はい?」
「いや,結局のところ八神の話を受けるかどうかはお前の意思一つだろ?」
「友人ですからね。力になりたいとは思っているんですけど」
「何か引っかかる部分があるなら,正面からぶつかってみればどうだ?
お前は情報部生活が長いから,正面切ってぶつかるのはあまり性に
合わないだろうけど」
一佐はそう言うと椅子の背もたれに体重を預けて俺の目を見つめた。
「そうですね。そうしてみます。それで納得できれば行こうと思います」
「そっか。上司としてはお前さんが居なくなるのは痛手なんだけど,
お前さんが行きたいのならそうすればいいと思う。
きっとお前さんなら八神をしっかりサポートできるさ」
「恐縮です。あと,まだ行くとは決めてませんからね」
「そうかい」
一佐はそう言うとニヤリと笑った。
一佐の部屋を出たあと,俺ははやてにメールを書く事にし
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