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レーヴァティン
第二百七十一話 調べ終えその一

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                第二百七十一話  調べ終え
 英雄はクトゥルフについて書かれている書を仲間達と共に徹底的に集めそのうえで読んで調べていった。
 そうしつつだ、共に読む仲間達に言った。
「もうそろそろだな」
「はい、全ての書を読み終えるでござる」
 智は書を開きつつ答えた。
「そうなるでござる」
「そうだな」
「かなりの量があったでござるか」
「それもな」
「全て読み終えるでござる」
「特に詳しかったのはだ」
 クトゥルフについてというのだ。
「ネクロノミコンだったな」
「そうでござるな」
「この世界にはあるな」
 ネクロノミコン、この書がというのだ。
「起きた世界にはないが」
「拙者達が起きた世界では創作でござる」
 ネクロノミコンはというのだ。
「あると思っている人がおられるでござるが」
「しかしな」
「その実はでござる」
「実在しない」
「そうでござるが」
「この世界では存在していて」
 英雄はさらに話した。
「そしてだ」
「そうしてでござるな」
「結構な数がある」
「印刷もされているでござる」
「だからこの浮島にもある」
「拙者達も読めたでござる
「幸い読んでも何もなかった」
 英雄は今読んでいる書を読みながらこうも述べた。
「俺達はな」
「ネクロノミコンは狂ったアラブ人が書いてや」
 耕平はこの書の書かれた経緯から話した。
「読むと頭がおかしくなるってな」
「言われているな」
「そう言われてたが」
「俺達は読んでも狂わなかった」
「そやな、しかしレベルが低いモンが読むとな」 
 その場合はとだ、耕平は英雄に話した。
「これがや」
「発狂するか」
「知力や信仰が低いとな」
「そうなるか」
「それがし達はレベルが高くてな」
「知力や信仰が高い」
「そやからや」
 その為にというのだ。
「狂わんかった」
「そういうことだな」
「若しもや」
「レベルが低くだな」
「知力や信仰が低いモンが読むとや」
「今話した通りだな」
「そや、怖い書や」
 ネクロノミコンはというのだ。
「ほんまにな」
「生半可な気持ちで読むものではない」
「そうや、しかし読むとだ」
 そうすると、というのだ。
「クトゥルフのこともよおわかったわ」
「ラグクラフトの神々のこともな」
「よかったわ、しかしこの世界ではラグクラフトの神々は世界を滅ぼそうとはな」
「考えていないな」
「悪意のまま行動していてもな」
 それでもというのだ。
「そうしたことはな」
「そうだな」
「そのことも大事やな」
「覚えておこう」
「そうやな」
「今は試練というしな」
「何の為の試練か」
 桜子が言ってきた。
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