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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
第3話:天馬と魔導師と盗賊と
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準備に取り掛かるべく部屋を後にした。それをヨハンはひっそりと呟いた。
「しかし、私にはラクチェと戦うことなどはできん。ああっ、一体どうすれば・・・」
頭を抱えたヨハンは部屋を後にした。出撃してからも彼の表情は冴えなかった。
ーソファラ城ー
イザーク西部はソファラ盆地という高い山々に囲まれた盆地であり丁度ガネーシャとイザークの中間にその入口がある。潮沼が多く肥えているが十分に開拓されているとは言えない。人口もあまり多いとは言えない。その中で最も豊かな地域にソファラ城はあった。
城主ヨハルヴァは短気で口が悪いが豪快で気さく人物として知られていた。そんな彼にも兄と同じ難問が飛び込んできた。
「親父が攻撃命令を出してきただと?冗談じゃねえぞ」
茶色の髪と瞳の少し荒削り顔立ちの若者が苦々しげに言った。ソファラ城城主ヨハルヴァその人である。白いシャツの上に緑色のベストと黒いズボンを身に着け、その額に緑の鉢巻、茶色のブーツを履いている。手首には黒いグローブを着けている。
「しかし、そうも言ってはいられませんよ。王はご自身たることに従わぬ者に対しては残忍で極まりないお方です」
小山のような大男が低くドスの聞いた声で言った。ダグダという。元は山賊であったがヨハルヴァの人柄に惚れ込み帰順してその部下になった。怪力で知られまた気概のある人物として有名である。濃い髭が顔を覆い、髪は薄紫色のバンダナで包み白いズボンにオレンジ色のシャツを着ている。
「それは俺と兄貴が知っている。何せ生まれた時から親父の側にいたからな」
「でしたらすぐ出撃するべきです」
茶色の髪と瞳の素朴な外見の大男がその外見から思いもよらぬ小さな声で言った。白いズボンにほうじ色のシャツを着ている。
「簡単に言ってくれるな、マーティ!向こうにはラドネイがいるんだぞ!!」
「すいません」
「いや、謝ることはねえけどよ」
「けど殿下、結局は出撃しないとどうなるかわかりませんよ」
茶色いショートの髪と瞳の小柄で少年のような外見の少女が言った。少し赤みがかった黄色いズボンに薄緑色のシャツを着ている。
「おい、タニア。殿下に対してそんな言い方ねえだろ」
「何言ってんだよ、親父。親父だって殿下の前で平気でガラガラと笑ったりむしゃむしゃ熊みたいに食べたりしてるじゃないか」
「うっ・・・・・・」
「それに今は素直に言ったほうがいいと思うぞ。そうでしょう、殿下」
「ああ、まあな」
「ほら、殿下も仰ってるんだぞ。わかったか?」
「くそっ、本当に口の減らないやつだ」
「親父の娘だからな」
「まったく・・・。すいません殿下、わしがよく躾ときますんで」
「構わねえよ。俺は体裁や綺麗事が嫌いなんだ。それよりも考えたんだがやっぱ出撃するぞ」
「え!?」
驚いた三人を前にヨ
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